きっかけはあの「囲碁対決」、加速する韓国NAVERのAI開発

Credit: NAVER


NAVERはまた、2017年6月末までにディープラーニング技術の研究・開発用に大規模なデータセンターを構築するとしている。もともと、韓国内では検索分野のトップ企業として君臨してきた同社は、検索サービスを通じて蓄積されたビッグデータとAIを統合し、他サービス(地図アプリや旅行先レコメンド機能など)と連携させるプロジェクトを進めてきた。

今回、構築されるデータセンターにはテキスト情報だけではなく、音声、画像、動画など様々な形のデータ、またそれらの学習資料が蓄積される予定となっていて、連携プロジェクトはさらに加速すると見られている。

加えてNAVERは、アマゾンエコー、グーグルホームなどで話題の家庭用AIスピーカー(スピーカー型音声アシスタント)市場にも、今年中に飛び込むとしている。

6月8日、市場調査会社TrendForceは、2016年度のサービスロボット市場の製品別シェアについて「家庭用AIスピーカーが全市場の47.4%を占める」とのレポートを発表しているが、NAVERがAI分野に加え、市場拡大が目されているサービスロボット分野でも存在感を発揮できるか気になるところだ。

韓国勢としては、NAVERの他にもサムスンや通信事業者大手・KTがAI分野への進出を強めている。アルファ碁・ショックの興奮が現在でも語り草になっている韓国で、今後どのようなAI関連の動きがあるか注目したい。

文=河鐘基

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事