“空間認識”機能を備えたスピーカーが、部屋の特性に応じて最適なサウンドレベルの調整を行う機能は。スマートスピーカー製品のSonosと非常に似通っている。HomePodの登場はSonosにとっては大きな脅威となる。アマゾンエコーやグーグルホームらが台頭する中でSonosは、音質の高さやスポティファイ等のストリーミングサービスとの連携度の高さを売りとしてきた。Sonosはまた、他社の音声アシスタント機器との連携にも意欲を示していた。
アップルは今回のWWDCにおいて、HomeKitをハブとしてスピーカー分野で様々なデバイスがiOSと緊密に連携可能になると発表した。しかし、興味深いのはSonosの名が初期のパートナーリストに含まれていない点だ。
消費者が果たしてスマートスピーカーの音質に、そこまでのこだわりがあるのかどうかはさておいて、アップル製品のファンたちにHomePodの「音質志向」は歓迎されるだろう。
しかし、グーグルやアマゾンを競合に見据える中で、アップルに与えられた本当の試練は、アシスタント機能においてライバルを上回る機能を実現できるかだ。この分野においてアップルのSiriは、グーグルやアマゾンにクオリティ面でも機能面でも大きな遅れをとっている。