BIKIが他の水中ドローンと一線を画しているのが、そのデザインだ。ボディにはヒレもついており、まるで魚のように水中を進む。速さは時速1マイル(約1.6キロ)で音はほとんどしない。浮力と水深は自動でコントロールされ、通信が途絶えた場合は内蔵GPSによって戻ってくる。障害物も巧みに回避して衝突を避けるという。
また、暗い水中の世界を照らすため、明るさ114ルーメンのLEDライトが2つ搭載されている。バッテリーの持続時間は90~120分だが、残量が20%以下になるとGPSと内部の計測ユニットを用いて、持ち主の元に戻ってくる。さらに、特筆すべきは水深196フィート(約60メートル)まで潜れるということだ。
内蔵カメラは150度のワイドレンズで、4K動画や16メガピクセルの写真も撮影可能。録画時間は90~120分とのこと。魚のようにヒレを盛んに動かすBIKIはボディも大きく揺れるため、動画がブレないか心配になるが、Roboseaは「独自のアルゴリズムによりバランスを保ち、水中でもクリアな画像を撮影できる」と説明している。
BIKIはWiFiの通信機能も備えているが、水中ではWiFiの電波は届きにくい。そのためBIKIを潜水させる際には、あらかじめルートを設定しておくか、同梱されている水中用リモコンの“音波通信技術”で水深33フィート(約10メートル)まではコントロールが可能だ。また、現状では水中からのストリーム中継には対応していない。
既に12万ドルをキックスターターで調達
BIKIはキックスターターで目標額の2万ドルを大幅に上回る12万ドルを調達しているが、この製品が必ず手元に届くとは限らない。キックスターターのプロダクトの多くにはギャンブル性が付きまとう。
Roboseaは既に予約を行った顧客には、今年9月には製品を届けるとしている。キックスターターでの初期販売価格は1台559ドル。正式に商品化された場合の価格は1024ドルを予定している。本当に実現するとしたら、非常に魅力的なプロダクトになるはずだ。