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カリスマファンドマネージャー「投資の作法」


ここで、さらに面白いデータをお見せしたい。

会社名に「漢字」が使われている会社群と、そうでない会社群(カナと英語での表記)の株価パフォーマンスを比較したものである。漢字が使われている会社群には、日本を代表する伝統的な会社が多く、上場企業で1712社ある。これに対して非漢字企業は1675社とほぼ拮抗している。意外に漢字が使われていない会社が多い。結果は以下の通りだ。

<3年間>
漢字企業・・・31%
非漢字企業・・・7%

<10年間>
漢字企業・・・17%
非漢字企業・・・39%

どうだろう? 総じて、非漢字企業の方が株価パフォーマンスは良好だ。投資をするなら、「千代田区・中央区以外に本社がある会社」で、「漢字が使われていない会社」が有望ということになる。私の経験では、いわゆる「地方の元気企業」にこうした会社が多いように思える。

<帝都銘柄で漢字のある会社>

3年 28.2% 10年 5.9%

<非帝都銘柄で漢字のない会社>

3年 54.8% 10年 53.7%

知名度の高い会社は“安全”なのか?

しかし、このような結果が出ることにそれほど驚かない。投資をするときに重要なのは若い会社を選んでなるべく投資をすることが大事だ。有名で大きな会社が“安全”な投資であるとは限らない。

では、社歴と株価とはどうなっているだろうか? これも細かく調べるが、社歴が10〜20年、社歴が30〜50年、社歴が100年超の3つのグループで見てみる。

<3年間の株価のパフォーマンス>
10〜20年・・・52.5%
30〜50年・・・44.6%
100年超・・・18.7%

<10年間の株価のパフォーマンス>
10〜20年・・・64.7%
30〜50年・・・50.0%
100年超・・・-4.4%

社歴が若いグループほど、よい成果が出ている。特に10年間の株価のパフォーマンスで社歴が100年超の会社がマイナスなのはショッキングかもしれない。

私たち、レオス・キャピタルワークスではなるべく、「千代田区・中央区以外の会社」で「社名がカタカナ」で「社歴が50年未満の会社」に投資をするようにしている。もちろん、例外はある(だいたい弊社も千代田区に本社がありますから!でも残りは一応、当てはまっている!)。漢字の会社にもたくさん投資をしているし、社歴の古い会社だってたくさん投資をしている。

ただ、私が伝えたいことは一つ。

それは、東京の中心部の会社で知名度の高い会社に投資をするのが安全であるとか、就職をするのが勝ち組だという考え方が、必ずしも正しくないということ。じっくり中身を見るべきだ。そうすれば、間違った投資が減るし、就職の失敗も減るのではないだろうか。

文=藤野英人

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