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2017.05.28

小売・アパレル業の世界有力企業、1位はクリスチャン・ディオール

Sorbis / Shutterstock.com

小売業界については、さまざまな情報が伝えられている。業績は企業によってまちまちの状況だが、その中でもアパレル販売においては「勝者」と呼べる企業が何社かある。

フォーブスが5月24日に発表した売上高と利益、資産、時価総額に基づく総合スコアによって世界各国の公開会社をランク付けする2017年版「世界の有力企業2000社ランキング(グローバル2000)」では、アパレルブランドのトップ3は、クリスチャン・ディオール、ナイキ、インディテックスだった。

【ランキング】世界の有力企業2000 上位100社

有力企業2000社のリストに入ったアパレルブランドは28社。エルメス、プラダ、バーバリー、コーチなどの高級ブランドに加え、メイシーズ、ノールストロームなどの百貨店が引き続き名を連ねた。

仏LVMHの力が影響

「アパレルブランド部門」で1位となったクリスチャン・ディオールは、全体ランキングでは189位だった。昨年から27ランク上げている。今回のランキング作成に当たって調査期間とした12か月の売上高は436億ドル(約4兆8500億円)。利益は約19億5000万ドル、資産は683億ドルだった。

クリスチャン・ディオールの売上高の増加には、同じフランスのコングロマリット、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンの傘下にあることが影響している。LVMHは今年4月にディオールの未保有株(25.9%)を取得。完全子会社化した。LVMHは数々の高級ブランドを擁しており、ドン ペリニヨンやヴーヴ・クリコなどの高級酒類のほか、ジバンシィ、 デビアスなども保有する。

同部門2位のナイキは全体ランキングで249位。前回から順位を12上げた。売上高は338億ドル、利益は40億ドルとなった。資産は230億ドル。

ナイキはブランドの顔となる数多くの有名スポーツ選手と契約している。元バスケットボール選手のマイケル・ジョーダンのほか、テニスのセリーナ・ウィリアムズ、ロジャー・フェデラーなどがその例だ。2015年末にはバスケット選手のレブロン・ジェームズと生涯契約を結んでいる。

部門3位はスペインのインダストリア・デ・ディセノ・テキストル(インディテックス)だった。Zaraの親会社である同社は今年、前回の310位から34ランク上げて、276位に入った。売上高257億ドル、 利益35億ドル、資産210億ドルとなっている。創業者のアマンシオ・オルテガは、フォーブスの世界長者番付で4位に入る富豪。ただ、その保有資産はZaraの業績に常に大きく左右される。

編集=木内涼子

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