仕事の探し方に男女差、主な原因は「離職理由」

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求職中の人は誰でも、次に働く職場の文化や給料、役職、仕事の内容といったことに特に注目しながら情報を集めているだろう。これらが共通の関心事であることは明らかだ。だが、仕事を探す人たちにはこれら以外にも重視する点がある。そして、それらには性別によって異なる。

米フェアリーゴッドボスが行った調査の結果、特に大きな違いが見られたのは次の3つの点についてだ。

1. 求人情報の入手先
2. 応募する企業に関する評価基準
3. 応募する仕事について重視する点

女性の生活・労働環境の改善を目指す同社の調査結果よると、男性は従来からある「求人情報」を基に仕事を探す傾向があるほか、女性に比べてソーシャルメディアを利用する割合が大幅に高くなっている。中でもビジネス向け交流サイトのリンクトインを使う人の割合は、女性を大きく上回る。

一方、女性は友人や家族から得た情報を頼ることが多いほか、働く人たちが口コミ情報を投稿するレビューサイトを利用する人が多い。以下、2つの質問に対する主な回答と、そう答えた男女の割合を紹介する。

─ 今現在の仕事(または直近の過去に就いていた仕事)を探す際、最も活用した求人情報源は?(数字は左から、回答した男性/女性の割合)

・ インターネットの求人情報(インディード、モンスターなど): 59.7% / 57.8%
・ 友人、家族: 44.0% / 44.6%
・ 自分の仕事上のネットワーク、クチコミ: 43.3% / 41.0%
・ リンクトイン: 50.0.% / 37.3%
・ キャリア情報(レビュー)サイト(グラスドアなど): 33.6% / 35.5%
・ ソーシャルメディア: 31.3% / 15.1%
・ 人材スカウトから声をかけられた: 19.4% / 9.6%

仕事に関する情報の入手方法に見られる男女の違いは、仕事を辞める理由の違いから来ている可能性がある。辞める理由で多かったのは、女性が「私生活での環境の変化」「雇用主・雇用環境に対する不満」、男性が「昇給」と「昇進」だった。

─ 前職を離れることを決めた主な理由は?(かっこ内は同上)

・ 昇給・昇進を希望: 35.8% / 19.9%
・ より有意義、またはやりがいのある仕事を希望: 14.9% / 16.9%
・ 労働環境、または雇用主に不満: 14.2% / 22.3%
・ 私生活での環境の変化: 11.9% / 24.7%
・ より責任のある仕事、高い職位を希望: 11.9% / 7.2%
・ 解雇された: 5.2% / 1.8%

また、最終的にその新しい仕事を選ぶ際に最大の決め手になるのは、女性の場合は「福利厚生とワークライフバランス実現の可能性」。男性の場合、譲れない最大の要因は「給与」だった。

昇給と昇進を重視するのであれば、頼りになりそうな人を探すためにはソーシャルメディアを利用するのが効果的だろう。また、ワークライフバランスや上司になる人物に関する情報は、ソーシャルメディアでは簡単に得ることができないかもしれない。そのため女性たちは、友人や家族、レビューサイトを頼ることになるのだろう。

編集=木内涼子

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