ソーシャルメディアマーケティング事業を行うChoZanの担当者によると、中国のKOLは4つのタイプに分類できる。
1.女優や歌手、TV司会者等
俳優でシンガーの薛之谦(Xue Zhiqian)などの有名人をキャンペーンに起用する場合、ウェイボー(微博)の一投稿あたりの費用は100万元(約1600万円)以上になる。
2. ネット有名人ら
中国でワンホン(網紅)と呼ばれるネット有名人に投稿を頼む場合、その費用は女優や歌手よりも2割から4割安い60万元から80万元とされている。このカテゴリにはモデルのジャン・ダーイー(張大奕)や、コメディブログのパピ・ジャン(Papi醤)らが含まれる。
3. 専門分野を持つブロガー
中国では化粧品やガジェット等の専門分野を持つブロガーの存在感も大きい。彼らに製品の体験レビューを執筆してもらう場合、一投稿あたりのコストは10万元から30万元が相場とされる。
4. WeMediaと呼ばれる新興メディア
かつて主要メディアに勤務したジャーナリストたちが、自身で小規模メディアを立ち上げるケースも増えている。WeMedia(自媒体)と呼ばれるこれらのメディアは個人で運営しているように見せかけているが、実は数人で執筆されている場合が多い。WeMediaへの掲載料金にはかなりのバラつきがあり、1500元から6万元が相場とされる。
KOLと出稿主が出会う場としては検索エンジンのほか、Robin8やNewrank、ParkLu、Weiboyiといったデータベースも知られている。また、KOLに特化したエージェンシーには Louis CommunicationやGu Shan Wen Huaらがある。
ファッションブランドのジバンシィは今年のバレンタインデーに、Mr. Bagsと呼ばれるインフルエンサーを起用した。そこでミニホライズンバッグの限定モデルを告知した結果、120万元分(約2000万円)の商品が12分間で売れた。
ジバンシィの公式WeChatアカウントはこれまで、フォロワーの獲得に苦戦してきたが、Mr. Bagsとの取り組みで目覚ましい成果をあげることに成功した。