これは、米百貨店大手ノードストロームの伝説的な顧客対応事例と肩を並べる対応だ。
1975年、ある顧客が使用済みタイヤ一式を返品しようとしたところ、購入したタイヤ店は閉店し、代わりにノードストロームが開店していた。同社がタイヤを売ったことは一度もないものの、対応に当たった店員が返品に応じ、代金を返却した。
この対応が正しかったかどうかは別として、顧客対応への真の熱意を示しているのは確かだ。
米CBSテレビは「無料のコーヒーを提供していたスターバックス店舗で長蛇の列ができた」と報道。ツイッターやフェイスブックなどにも、コーヒーの無料提供に関する投稿が相次ぎ、一部は全国レベルのニュースで紹介された。
英語には「人生からレモンが与えられたら、レモネードを作ること」ということわざがある。すっぱいレモンのような苦難を、レモネードのような甘いものに変えようという意味だ。
スターバックスにとって、決済システムの障害はレモンだった。そして、客の喜ぶ姿や、ちょっとした宣伝効果がレモネードだった。真に顧客志向の会社がどう行動すべきかを示したスターバックスを称賛したい。