爪を傷めない3Dネイル、米美容業界でキャリア10年の23歳が開発

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アイリーンはまた、ロレアル傘の下のいくつかのブランドと仕事をした経験があり、見本市などへの出展やバイヤーのミーティング、製品の発売などに関するさまざままなことを学んでいた。

ビジネスを始めるのに必要な資金には、そうして働いて貯めたお金を充てた。ただ、軌道に乗せるためには学費分の蓄えも事業に回さなければならず、うまくいかなければ最後の学年は、学費を払えずに卒業できなくなる可能性もあった。だが、ポップオンの開発ではスワロフスキーとの提携にこぎ着け、複雑な柄に3Dの飾りを乗せるチップを完成させることができた。

さらに、21歳の誕生日にスタティック・ネイルズを立ち上げると、わずか1週間後には美容ブランドのインキュベーター、ケンドゥ(KENDO)から連絡を受けた。ケンドゥは、ナチュラル・スキンケアブランドのウラヘンリクセンやマークジェイコブス ビューティーを支援したことで知られる。

アイリーンによれば、在学中には他の数多くの小売業者からも商品供給契約に関する話を受けたが、大量生産を始める準備を整えることはできないと考え、見送ったという。それまでにも美容業界で働いてきた経験から、彼女には起業家となる準備ができていたといえる。

22歳の誕生日には、非通知の電話番号から運命的な電話を受けた。それは、化粧品専門店セフォラのPR会社からの連絡だった。スタティック・ネイルズはその他にも、HSNと販売契約を結んでいる。

大学を卒業した今、アイリーンは自社の事業拡大に力を注いでいる。目標はナンバーワンのネイルブランドだ。来年には新たに革新的な製品を発売する予定。2年以上前から開発を進めている製品もあり、発売の実現を思い今から胸を躍らせている。

編集=木内涼子

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