東大卒「代表取締役医師」のキャリアチェンジと仕事術

豊田剛一郎 メドレ代表取締役医師 (photographs by yOU)


以前、ある社員からいわれた「機は熟さない」という名言がありまして(笑)、機を熟すのを待っていると乗り遅れる。長期的にも短期的にも、「時期尚早かも」などとは考えず、思い立ったが吉日、先手先手で動くようにしています。

情報共有も非常に重視して、社員とよく話すよう心がけています。フェイス・トゥ・フェイスの対話はもちろん、普段はビジネス向けチャット「Slack」を使用。一方で自分の考えをドキュメントとして残せる「esa」も活用しています。これはチーム内や社内全体でゆるく共有しながら徐々に完全なドキュメントに育てることができるシステムです。

「医療の未来についての考察」など個人ブログのように現在の考えを書き残し、それを社内の誰もが読めることで、お互いの想い、考えを共有し、さらに成長させていくことができるのです。言語化すると自分自身の頭の整理ができ、コミュニケーションをオープンにすれば互いの連携や新たな発想が生まれる、というのが私の最近の実感ですね。

〈豊田剛一郎のある1日〉

8:30 起床
9:00〜10:00 自宅で簡単な業務
10:30 出社
11:00〜11:30 ランチ(軽め)
13:00〜18:00 会議・クライアント訪問など
19:00〜22:00 会食
23:30 帰宅
1:00 就寝

〈豊田剛一郎が大切にするもの〉


人生の書「海馬ー脳は疲れない」

脳科学者・池谷裕二さんのユニークな発想と実証を、糸井重里さんがインタビュアーとなって深堀りされている本。高3の夏に読んで非常に影響を受け、脳外科医を目指す大きなきっかけになりました。

アンブロのフットサルシューズ

小学生から大学生までサッカーを続け、いまもフットサルをやっています。サッカーは個々のスタイルや性格などがわかるところもおもしろい。それぞれの能力をどういうポジションで生かすのか、勝負の厳しさと併せて学べるスポーツだと思います。

とよだ・ごういちろう◎1984年、東京都生まれ。2009年、東京大学医学部を卒業後、脳神経外科医として勤務。米国留学を経て、13年よりマッキンゼー・アンド・カンパニーでヘルスケア業界のコンサルティングに従事。15年より現職。

堀 香織 = 構成

この記事は 「Forbes JAPAN No.34 2017年5月号(2017/03/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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