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GaudiLab / Shutterstock.com

さまざま分野の中で最も影響力のある人を指す「ソートリーダー(思想的指導者)」という言葉は、ビジネス界を通じて広まった。まるで死滅させることができないウイルスが(罪がある人もない人も同様に)あらゆる人のキャリアをむしばんでいくように広まったこの概念は、さまざまな惨事をもたらしている。これは食い止めなければならない。

自分の職務経歴書やリンクトインのプロフィールの中でこの言葉を使おうと考えていたなら、それはやめるべきだ。すでに使っているなら、すぐにでも削除した方がいい。その理由は、以下に示すとおりだ。

1. 自ら名乗る必要がない

戦争の英雄も聖人も天才も、あえて自分から名乗り出なくても、そういう人はそういう人だ。あなたの考えることが自然に、「ソートリーダー」であることを周囲に伝えてくれる。

2. 「リーダー気取り」だと見透かされる

自分が他の誰かのようになりたがっていることを、他人に知られたい人はいない。世界はより良い自分を目指す人であふれている。それは歓迎すべきことだ。だが、自分に目指すものがあることを明言すると同時に「指導者」であると公言することは、本質的に矛盾している。

3. 自信がないと思われる

どんな場合でも、素晴らしさを強調する紙のように薄っぺらな主張より、内に秘めた自信の方が魅力的だ。

4. すでに無意味な言葉になっている

もし全員が「ソートリーダー」なら、誰もソートリーダーではないということになる。次々と事業を立ち上げる起業家を指す「シリアル・アントレプレナー」や、「ソーシャルメディア専門家」、あらゆる言葉の前置きに使われる「経験豊富な」などと同様、すでに意味のない言葉になっている。

5. 「本物」は常に反発を受ける

それどころか、嫌われる場合もある。恐らくこれが最も重要な点だ。本当に革新的なアイデアはほぼ必ず、当初は不等な扱いを受ける。「ソートリーダー」を名乗る多くの人たちが昔の英雄たちと同様に、本当に思想的に人を率いているのか、疑わしいと思えるのはそのためだ。次に挙げる人たちの例について、考えてみてほしい。

・進化論を提唱した英国の自然科学者チャールズ・ダーウィンは、教会からの猛烈な反対に遭った。

・ガリレオの「地球は太陽の周りを回っている」との公転に関する主張は正しいにもかかわらず、多くの人が反発した。

・物流大手フェデックスの創業者フレッド・スミスは、学生のころに事業計画を立て、教授に提出した。だが、評価点は低かった。教授からは、「興味深い概念だ。よくまとめられている。しかし、C以上の評価を得るためには、実現可能なアイデアでなくてはならない」と言われたという。

・中国の電子商取引最大手アリババ・グループの創業者、ジャック・マー会長は決済システムに関する自身の考えについて、反発を受けた。

「決済サービスのアリペイ(支付宝)について何人かの人たちと議論したが、ばかげた考えだと言われた」

──自分のすべきことが何か、きっと分かっただろう。

編集=木内涼子

 

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