スナップチャットは閲覧数が顕著に減少している。IT情報サイトのテッククランチによると、ソーシャルメディアの著名ユーザーの一部ではスナップチャットの閲覧数が少なくとも15%減少。ソーシャルメディア向け動画の制作と分析を行うデルモンドは、スナップチャットストーリー1件に対する平均ユニークビューワー数が2016年8月から11月の間で約40%落ち込んだと報告している。
スナップチャットが苦戦する一方、インスタグラムのストーリー機能は絶好調のようだ。インフルエンサー(消費者の購買行動に大きな影響力を持つ人物)を活用したマーケティング施策を提供するジ・アンプリファイ(theAmplify)はテッククランチに対し、インスタグラムのストーリー閲覧数はスナップチャットに比べ28%高いと説明している。インフルエンサーのインスタグラムストーリーを毎日閲覧するフォロワーの割合は平均で6〜10%と、非常に高いエンゲージメント率を誇っている。
同じくインフルエンサーマーケティング企業のメディアキックスは、スナップチャット上のトップインフルエンサー12人(総計フォロワー数は1億人近く)を30日にわたり追跡し、インスタグラムのストーリー投稿頻度を調べた。
その結果、12人のインスタグラムストーリー投稿数は、スナップチャットよりも25%高いことが判明した。
インフルエンサーはなぜ、スナップチャットを使わなくなっているのだろうか?
ユーザー発見が難しい
インフルエンサーはフォロワーを増やしたいものだが、そのためにはフォロワー側に自分を見つけてもらう必要がある。スナップチャットの検索機能はインスタグラムに比べ、誰かを見つけてフォローするのがはるかに難しい。
スナップチャットの「ディスカバー」ページは大きなニュースやエンタメ情報を見つけるにはぴったりだが、このページを使ってインフルエンサーを自然な形で発見できる可能性はほぼゼロだ。一方のインスタグラムは、ユーザーの好みやフォロワーの状況に基づき、ユーザーの提案をうまく行なっている。「発見」ページでは大手の企業やメディアではなく、インフルエンサーや一般人のアカウントを見つけることができる。