ご存知の通り、中国国内ではグーグルを使うことはできない。しかし、曰く「グーグルの技術や仕事環境のレベルの高さが世界一であることは、IT系の学生なら皆知っている」。そして、「この企業なら、自身たちの描く将来ビジョンをも叶えてくれそうだから」だという。
ワークスアプリケーションズの中国法人である上海万革始应用软件有限公司(ワークスチャイナ)の董事長で、現在、北京大学外国語学院特聘教授 兼 上海外国語大学日本文化経済学院特聘教授の五十木正氏はいう。
「中国のIT系の学生の学習レベルは極めて実践的です。彼らが所属する研究室から人工知能の特許申請が多数出されており、例えば北京大学からは最近10年間で442件にのぼります。ちなみに日立は420件、ソニーは387件、グーグルは979件。日本の大学はランキングにすら入ってきません」
このように日本と中国の大学における研究レベルの差は歴然としており、それが日本と中国の学生のレベルの差になるという。それはもちろん、企業の採用にも影響する。
「我が社は理工系の大学生を求めて採用活動していますが、人工知能の開発エンジニアを求めるので、結果的にコンピューター・サイエンスの学生が多くなり、更に中国やインド人など、優秀な人材は外国から見出すことが多いのも事実です」
「すべてを破壊し、過去にしろ」
ワークスアプリケーションズがインターン学生たちに伝えるメッセージのように、疑う者、破壊する者を採用する気概、そして、そんな彼らを評価する器が果たして日本企業にはあるのか。世界の優秀な学生たちは冷静な目で企業を選んでいる。