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寺田親弘が創業したSansanは、名刺管理クラウドサービスを提供する会社。2007年6月に創業し、現在は2,000社超が導入している法人向けの営業強化名刺管理「Sansan」、50万人が利用している個人向けの「Eight」を展開している。14年5月には、約15億円の資金調達を行い、海外を含めた事業拡大を目論んでいる。赤浦徹が設立し、代表パートナーを務めるインキュベイトキャピタルパートナーズ(現・インキュベイトファンド)はSansan創業時に1,500万円の投資を行い、これまで7年間ともに歩んできた。

赤浦:はじめてお会いしたのは、寺田さんが創業準備に取りかかっていた07年の春。イ
ベントの懇親会でお会いし、「出資しますよ」
という話をしました。当時、まだ三井物産に
在籍し、シリコンバレーから持ち帰った事業
を日本で立ち上げるなど、第一線で活躍し
ていた一流のビジネスマンにもかかわらず、
大企業を辞めて起業するという決意が十分
伝わってきたからです。実際に、創業1年目
の寺田さんの給料はゼロ。覚悟を感じました。

寺田:赤浦さんには、出資していただいた後、相当コミットしていただきました。僕らは法人向けの名刺管理クラウドサービスを展開していたので、初期の顧客を赤浦さんから紹介していただけたことが大きかったです。(中略)

赤浦:これまでの中で印象に残っているのは、創業4~5年目に寺田さんがこぼした「しょぼい」という一言です。売り上げも順調に伸び、数年後の状況も予測でき、IPO(新規株式公開)の可能性も想定できる。まさに“先が読める”ようになったころ、「このままだとつまらない」と、大きく方針転換したんです。法人だけでなく、個人向けサービスの「Eight」を無料で開始しました。僕はこうした死ぬ気で勝負をかけることには、反対どころか100%同意して、「思い切りアクセルを踏みましょう」となりました。投資家と起業家はどちらかが強気で、どちらかが保守的というケースが多いのですが、私たちはふたりとも“楽観的”。「大丈夫だよね!」と。

寺田:このままいくと、10年後にはすごくいい会社が出来るとは思いました。ただ、いい会社ができたところで、起業家として「それでよかったのか」と。赤浦さんと話をしながら「世界を変えるような価値をつくりたかったのではないか」「新しい当たり前を生み出したかったのではないか」という創業時の目標を思い出し、改めて達成したいと思ったんです。大きな決断というより、もともとの思いをクリアにしたというイメージでした。
赤浦さんは「物事を複雑にしない」という考え方で、難しく考えたらきりがないし、そこに向かっても面白くないというシンプルな発想。前職は、どちらかというと難しくしまくった方程式を解いて勝つというビジネスだったので、とても新鮮でした。(中略)

赤浦:実は、シンプルに決めるのは、簡単なことではないんです。むしろシンプルに「これだ」と決めるからこそ、勇気がいる。リスクをとることだからです。だからこそ、そこに“覚悟”がいるのです。
一流企業で先頭を走っていた寺田さんは、人生のひとつのテーマを決め、すべてを捨てて起業し、いままで培ったものすべてをかけた。その覚悟があったからこそ、成功している。これまで携わってきた100社近い中でも、実行スピードとクオリティが全然違います。 寺田さんを見て、一流企業で活躍する人が人生の選択肢のひとつに「起業」を持つようになり、大企業卒の起業家がもっと増えればとても大きなことだと思います。

山本智之

 

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