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2017.05.02

アディダス、海洋環境の保護目指す新シューズを発売へ

「パーレイ・シリーズ」の新作3タイプ(Credit: Adidas)

アディダスは5月10日、回収された海洋プラスチックごみを再利用した素材を使ったランニングシューズ、「パーレイ・シリーズ」の新作3タイプを発売する。このシリーズは、海洋環境保護団体 パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ(Parley for the Oceans)との提携により実現したものだ。

パーレイがインド洋のモルディブ周辺の海域で回収したプラスチックごみの量は、昨年一年間だけでもおよそ740トンに上る。アディダスによれば、こうしたプラスチックごみを再利用した素材によって、今年末までに少なくとも100万足のシューズが生産可能だという。

米アディダス・アウトドアの業務執行取締役、グレッグ・トムセンは、「海は地球上で最も重要な生態系であり、汚染によって引き起こされる被害への対応に尽力することが重要だ」「グローバル企業である私たちには違いを生み出す力があると考えており、そのことを非常に真剣に受け止めている」と述べている。

アディダスは2015年にパーレイと提携。その後、回収・再利用した海洋ごみを製品の素材として採用したほか、店頭などでのレジ袋の使用を中止。ボディケア製品へのマイクロビーズの使用もやめている。

また、6月5~11日には同月8日の「世界海洋デー」に合わせて、パーレイなどとの協力により、環境保護活動「Run for the Oceans(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)」キャンペーンを実施する予定だ。

シリーズ新作を相次ぎ投入

5月10日に発売する「ウルトラブースト パーレイ」の新作は、アッパーに回収した海洋プラスチックごみを再利用した繊維を使用。ソール部分には、アディダス独自のクッション素材「ブーストフォーム」を採用している。

同じ素材を使ったランニングシューズ「テレックス ボート シューズ」とTシャツはすでに発売しており、価格はそれぞれ140ドル(約1万5600円)、90ドルとなっている。8月には「テレックスボートDLX」を投入の予定。同ラインでは今後、サンダル、ショートパンツ、タンクトップも展開する。

編集 = 木内涼子

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