また、ファッション誌フットウェアニュース電子版は4月22日、フランスのブランド、メゾン・マルジェラが発売した1495ドルのスニーカーを紹介する記事を掲載。「カッターナイフで切り裂かれたようだ」と評した。ノードストロームはこのスニーカーも、オンラインストアで取り扱っている。
「ジョーク」は面白いのか
リーボックのジョークは面白いが、同時に考えさせられるものでもある。実際には行っていないことをしたように見せかけるために、高額を支払う「愛好家」が存在することを示しているからだ。
高い運動強度で行う画期的なトレーニングとして注目を集める「クロスフィット」に熱心に取り組んでいるように見せたいが、実はやりたくないというリッチな男性もいるかもしれない(リーボックのTシャツは役に立つだろう。ただ、体つきが本当のところを暴き出してしまうだろうが)。
だが、意図的に傷を付けたスニーカーや偽物の泥をこびり付けたジーンズを購入する金銭的に余裕がある人たちは、必ずしも自分を運動が好きな人や、例えば農業従事者であるとアピールしたいわけではない。
こうした商品が発売されることはむしろ、激しい運動をする機会が全くない人たちが存在するということを示唆しているのだ。つまり、衣類や靴に傷や汚れが付く過程よりも、重視されるのは「結果」になっているということだ。