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I write about the future of mobility and evolution of transportation.

Photo by Bill Pugliano / gettyimages

イーロン・マスクは新たな野心的プロジェクト「ボーリングカンパニー(Boring Company)」の全貌を4月28日、カナダのバンクーバーで開催のTEDカンファレンスの場で明かした。このプロジェクトは地下に巨大なトンネルを掘削し、都市の渋滞を緩和する高速移動ネットワークの実現を目指すものだ。

マスクは当日、テスラやSpaceXの最新動向にふれた後、トンネルプロジェクトのデモ動画をTEDのステージで初披露した。そこにはロサンゼルスの渋滞した道路上に設置された入り口からクルマが地下にエレベーターで降下し、チューブ状のトンネルの中を、高速で移動する様子が映し出された。クルマはトンネル内をカートに格納されて運ばれ、時速200キロに及ぶ速度で目的地付近の出口まで移動した。

マスクは聴衆に向けて次のように述べた。「LAの地下に巨大な穴を掘って、渋滞緩和のための3Dトンネルネットワークを構築する。このシステムを使えば、ウエストウッド地区からLA国際空港まで5、6分で移動できるようになる」

ボーリングカンパニーの開発を担うのはSpaceXでシニアエンジニアを務めるスティーブ・デイビスで、同社のロケット工場の付近で既にテストトンネルを掘削中だという。

これは非常に魅力的なアイデアではあるが、実現に必要な資金が果たして集まるかは大きな疑問だ。エンジニアリングやトンネルの掘削に必要なコストは、テスラやSpaceXを上回るものになりそうだ。

マスクのトンネル構想への野心の裏側には、ロサンゼルスの交通渋滞の酷さがある。彼は長年にわたりLAの混雑緩和策の必要性を訴えており、2013年には市の西側のフリーウェイ405の拡張費用の一部を負担してもいいと述べていた。それから間もなくその案を撤回し、マスクはハイパーループプロジェクトの立ち上げを宣言した。

マスクのトンネル掘削プロジェクトは、彼の昨年12月のツイートから始まった。「渋滞には本当にイライラさせられる。俺はトンネルの掘削マシンを開発して、すぐにでも穴掘りに取りかかりたい」

この発言は当初、ただの冗談だと思われていたが、今年の雑誌「Bloomberg Businessweek」の記事でマスクはその実現に向けての意欲を語った。ただし、そこにかかるコストや彼が一体どの程度の資金を投じるかはまだ明かされていない。

多忙を極めるマスクには、今年中にテスラのModel 3の納車を実現し、テスラの生産台数を2018年までに現在の5倍にするミッションもある。さらに、SpaceXのロケット打ち上げをスケジュール通りに進め、民間人2人を乗せた月への有人飛行を2018年中に実現しようとしている。

マスクはTEDの会場でトンネルプロジェクトに対し「自分の使える時間のうち2〜3%程度しか注げていない」と述べたが、今後の進展を大いに楽しみだ。

編集=上田裕資

 

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