「iPhoneの10周年記念モデルの製造は、主要コンポーネントの調達の困難に直面している。関係筋によると、ディスプレイやワイヤレス充電関連の部品、サーキットボードの調達に遅れが出ている」
記事によるとアップルが新モデルに使用するサムスン製OLEDパネルの製造に問題が発生した。さらに、台北が本拠のFubon Securitiesのアナリスト、Arthur Liaoは「アップルはワイヤレス充電モジュールの加熱問題を克服できていない」と述べている。IDCのアナリストのSean Kaoも「新モデルのサーキットボードの量産に問題が出ている」と指摘した。
しかし、アップルファンとして歓迎すべきニュースが「製造が遅れているのは、アップルが新モデルの電子基板を小型化し、従来よりもパワフルなバッテリーを搭載しようとしているからだ」とKaoが述べていることだ。
これまでのリーク情報を総合すると、アップルは次期iPhoneのクオリティを磨き上げることに妥協なく取り組んでおり、そのために製品のリリースを遅らせる覚悟だという。日経の報道では、発売の遅延は最大2ヶ月に及ぶという。次期モデルのリリースは今年のクリスマス時期までずれ込む可能性もある。
しかし、ここまでの情報が伝わる中で2017年のiPhoneをめぐる最大の謎と言えるのが、次期iPhoneがどういう名前で呼ばれるかだろう。
iPhone 7の後継機種となる次期モデルは理屈の上では「iPhone 7S」となるべきだ。しかし、iPhone 8(この名前は10周年にはふさわしくない)の可能性もあるし、iPhone X(この名前もmacOS Xが廃止になった今となっては微妙だ)やiPhone Editionという名前も囁かれている。また、単純に「iPhone」になるとの説まで浮上している。
ただし、一つだけ確かなのは、たとえ発売が遅れようともアップルが「これがiPhoneの10周年モデルだ」と宣言すれば客たちはそれに飛びつき、発売後には誰も名前のことなど気にしなくなるということだろう。