米百貨店ノードストロームで販売されているのは、泥まみれの「バラクーダ・ストレートジーンズ」。価格は425ドル(約4万7000円)だ。同様にあらかじめ泥で汚したGジャンも、425ドルで提供されている。
ノードストロームによれば、このデニムの“売り”は「こびり付き、浸みこんだ泥汚れ」だ。両足の部分に泥がこびり付いて見えることが、「米国製の丈夫な作業着」を体現し、身に着ける人たちの「汚れることも怖くない」という意思を表現しているのだという。
ただ、この「泥汚れ」は本物の泥によるものではない。実際に泥汚れが付くような肉体労働をすることなく、している”ふり“をするためのものだ。
販売サイトの「コメント欄」は閉鎖?
リアリティ番組「突撃!大人の職業体験」のホストであるマイク・ロウはこのジーンズについて、インターネット上で「パンツではないし、ファッションでもない。労働を(生活の)象徴ではなく皮肉と考える裕福な人たちのための衣装だ」と批判。この投稿は広く拡散された。
ソーシャルメディア上ではその他ユーザーたちからも、「ブルーカラーの労働者をばかにしている」などの否定的なコメントが寄せられた。
一方、米芸能誌ハリウッド・リポーターは、このジーンズは先ごろ開催されたニューヨーク・メンズ・ファッション・ウィークで発表されたホームレスの姿に着想を得たというコレクションがヒントになっているのではないかと伝えた。それも、一つの可能性としては考えられる。
ノードストロームの通販サイトを見ると、興味深いことにこのジーンズのページのコメント欄はレビューが「ゼロ」になっている。否定的な(笑えるものも多いと思うが)投稿を防ぐためだろう。
なお、泥は嫌だという人は、同じPRPSのバラクーダ・ストレートジーンンズ・シリーズで、「デストロイド」をチェックしてみてはどうだろうか。こちらは血のりで染みを付け、部分的にアシッド・ウォッシュ加工を施したもの。継ぎ当ても特徴となっている。