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2017.05.06

「起業家」としてのマライア・キャリー、20年の歴史 

Photo by Noam Galai / gettyimages

マライア・キャリーは先日、2017年中に15枚目となる新アルバムをリリースすると発表。同時に現所属のエピック・レコードと協力して自身のレーベル「Butterfly MC Records」を立ち上げると表明した。

キャリーがレーベルを立ち上げるのはこれで3回目だ。ここでは起業家としての彼女の歴史を振り返ってみたい。

キャリーは1997年に初めてのレーベル「Crave Records」を立ち上げた。当時、既に6枚目のアルバムを発表、多くの楽曲がビルボードのHot 100で1位に輝いており、レーベルを立ち上げることがアーティストとしての次のステップであることは明白だった。

このレーベルは長続きしなかったが、何人かの人気アーティストを輩出した。その中でも最も名が知れているのが女性R&Bグループのアルーアだろう。「オール・クライド・アウト」がトップ10入りを果たし、「ヘッド・オーヴァー・ヒールズ」は40位以内に入った。他にも7マイルやDJ CompanyがHot 100にランクインしている。

キャリーには莫大な資金があったがCrave Recordsは創設から約1年で運営を停止した。

その後、キャリーは2002年に再びレーベルを立ち上げる。新レーベル「MonarC Entertainment」はアイランド・デフ・ジャムの傘下に設立され、彼女自身もこのレーベルと契約していた。キャリーはこのレーベルから自身のアルバムを2枚リリースしている。

1枚目のアルバム「チャームブレスレット」はあまり振るわなかった。ビルボード200での最高順位は3位で、Hot 100にランクインしたシングルはわずか1曲。その1曲も40位には届かなかった。2枚目のアルバム「The Remixes」はキャリーのヒット曲のリミックスが収録された。リミックス盤は通常あまり売れないが、このアルバムの売上も1枚目よりも低かった。

2枚目のアルバムのリリース後にMonarC Entertainmentは事実上の休止状態に入った。当時はキャリー自身も低迷期を迎えていた。

そして新たに立ち上げられた3つ目のレーベルがButterfly MC Recordsだ。発表によると今回のレーベルでは新人の発掘よりもキャリー自身の音楽をメインとするようだ。キャリーはこの数年でヒット曲を出せていない。かつての輝きを取り戻してくれることを願いたい。

編集=上田裕資

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