中国の次世代ユニコーンとして期待の「駐車場シェア」アプリ

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移動や交通分野のスタートアップはベンチャーキャピタル業界が最も期待を注ぐ分野だが、中国では特にその傾向が強い。中国ではライドシェアの「滴滴出行(ディディチューシン)」や自転車シェアの「Mobike」等が既に巨額の資金調達を行っているが、その次の分野として期待されるのが駐車場シェアの領域だ。

“スマートパーキング”と呼ばれる新たなアプリが巨額の資金調達を行おうとしている。中国や香港、マレーシアを中心にアーリーステージの投資を行うGobi Venturesは最近、北京の駐車場アプリ「U-Parking」の180万ドルの資金調達をリードした。

U-Parkingはエアビーアンドビーやウーバーを思わせる手法で、駐車場検索を手軽に行い、しかも安価に提供することをゴールにしている。

中国のスマートパーキング市場は急速に伸びている。調査企業Markets and Researchはこの分野が2015年に47%の伸びを記録し市場規模は8億ドルまで伸びたとしている。さらに今後数年間は毎年、30%以上の成長を遂げ2020年には10億ドルに達するとしている。他のスタートアップとしては「51Park」や「Tingchebao」も巨額の資金を調達している。

アプリからドライバーは駐車場を予約し、車のナンバープレートを自動認識する仕組みで駐車場のマッチングが行われる。従来の駐車場より割安な料金で駐車できる場合も多く、カーシェアリングサービスと連携した運用も可能だ。

U-Parkingを運営するBeijing Base Technologyは2014年にサービスを立ち上げ、現在北京で約300社の駐車場業者と連携し5000台分の駐車スペースを確保している。今後は中国の他の都市に拡大していく予定だ。

U-Parking のアプリは自動車の通勤者向けに、最寄りのレストランや給油所を知らせる機能も持っている。

編集=上田裕資

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