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カカオティエを目指すパティシエ/ショコラティエ


(お店のある)三田市の隣の篠山市には丹波立杭焼の工房があり、2〜5月は休みの度に陶芸家のところに遊びに行っています。周囲には湧き水があってクレソンやワサビが自生していて、夏に木を蹴ったらクワガタが落ちてくるような、子どもにかえれる場所なんです。ただぼーっとコーヒーを飲みに行っているだけなんですが、この時間をとても大切にしています。

そして、その延長で「1人になれる小屋」を借りてみようと思っています。キッチンとは違う創作の場を確保したいと思っていたら、工房の近くのログハウスが空きそうなんです。そこで半日でも1人になって、昼寝したりギターを弾いたり、わざとそこに身を置いたら生まれてくるものも変わるような気がして、自分への投資の1つだと思っています。

危機感が原動力

創作するときの僕は自然体です。巷に言う「苦しみながら生み出す」のが嫌だからこそ、自己投資をして、アイデアが湧きやすい環境も用意しておきたい。「このままだと駄目になる」という心配や危機感が常にあるから故の策であるとも思います。

実は、2011年にコンクールで受賞したときはとても焦りました。それでも翌年も受賞できたのは、1年間ずっと危機感をもっていたからです。(賞の位が)5タブレットが1タブレットに落ちて「まぐれだった」と言われるのが嫌で、もっとアクティブに動き、カカオのことを知り、より自然に創作できるような環境を整えようと思いました。

だから、受賞しても決して喜べません。もちろん受賞した瞬間は嬉しいけれど、すぐ次のことを考えなければ、という思考になります。

“クリエイティビティの延命”みたいな話ばかりになってしまいましたが、これは決してネガティブな意味ではありません。コンプレックスを活かす生き方が僕の発想の原点ですし、アクティブでいるための原動力は「危機感」なんですよ。

編集=筒井智子 写真=岩沢蘭

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