ワークライフバランスに優れた米企業トップ10

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最近では、競争力を高めたい企業は、優秀な人材を引きつけるため、社員が職場と私生活の間でバランスをうまく取れるようにしている。

ワークライフバランスはかつてなく手に届きやすいものとなった。柔軟性に富んだスケジュールや子育て支援サービス、技術の進歩による遠隔勤務などのおかげだ。

企業レビューが1000万件以上集まる大手求職サイトのインディードは、社員が効率的かつ楽しく仕事とプライベートをやりくりできる企業を特定するべく、社員からのワークライフバランスに関する評価が高かった米企業のランキングをまとめた。上位10位は以下の通りだ。

1位 H&Rブロック
2位 ネットワーク・キャピタル・ファンディング・コーポレーション
3位 イン・アンド・アウト・バーガー
4位 HEB
5位 カイザー・パーマネンテ
6位 イントゥイット
7位 サウスウエスト航空
8位 ナイキ
9位 センチュリー21
10位 チック・フィル・エー

1位のH&Rブロックは税務申告代理業者、2位のネットワーク・キャピタル・ファンディング・コーポレーションは住宅ローン融資会社、3位のインアンドアウトバーガーはファストフードチェーンだ。

インディードのポール・ウルフ上級副社長(人事担当)によれば、上位企業の業種が多岐にわたることから、ワークライフバランスは多くの分野で達成可能であり、雇用主の努力次第であることが示された。ウルフはこう説明する。

「達成方法の一つに、社員に柔軟な働き方を許す権限を管理職に持たせ、コミュニティーの意識を作り出すことがある。これら企業の従業員コメントからは、『フェア』で『柔軟性のある』職場環境であることが示されている。結論としては、一元的な解決法は無いものの、企業の構造に関わらず(ワークライフバランスの)達成は可能ということだ」

健全なワークライフバランスは職場に不可欠な要素になりつつあるが、行き過ぎは危険だとウルフは注意を促している。

「現在の売り手労働市場では、適切なワークライフバランスは社員をつなぎとめるために必須。技術の進歩により、従業員が時と場所を選ばず柔軟に働けるようになった。しかし、それにより仕事と私生活の境界線が曖昧になり、常に仕事に応じられる状態でなければいけないというプレッシャーが生まれる可能性もある。社員が燃え尽きないよう、上司は適切なタイミングと境界感覚を身につけなければならない。例えば休暇中の社員へのメールは避けるべきだ」

編集=遠藤宗生

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