マネー

2017.05.05

フィンテックが変える「贈り物」の概念 ギフトはモノの枠を超える

スターバックスのプリペイドカード(ギフトカード)(Nor Gal / Shutterstock.com)


米国のギフトカード市場の規模は、少なくとも1300億ドルと見積もられている。米企業のためにフリーランスで働く国外在住者の中には、煩雑な手続きを避けるためにギフトカードで報酬を受け取っている人もいる。また、ギフトカードを従業員への報奨金として使っている企業もある。

ただ、これらについては関連法への注意が必要だ。さらに、金銭的価値があるその他の全てのものと同様、安全性に関する懸念もある。手元にあるギフトカードを何とか使いたいと考えている人を狙った詐欺も多発している。

ギフトカードが現金の代わりに使われたり、デジタル・ウォレットとつながったりすることが増えるとともに、詐欺などの問題も増加するだろう。サイバー攻撃の最大の標的となってきているのは、銀行口座とつながったオートチャージ(自動入金)機能付きのカードだ。

そして、こうした被害に対応するための機能を提供するのもまた、フィンテックだ。ジフィティなどは、顧客の行動、ウェブサイトやモバイルアプリなどから集めたデータから作るデジタルフットプリント、取引データなどから不正な取引を検知・拒否すると同時に、顧客自身による利用に障害が生じることを最低限にとどめるシステムを提供している。

小売業における取引は、ますますキャッシュレス化している。ギフトカードの利用対象は増え、カード自体の有用性も高まり続けるだろう。近い将来、現金と変わらない使い方ができるようになると考えられる。

編集=木内涼子

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