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キャリアと仕事、リーダーシップ全般を担当。

Radu Bercan / Shutterstock.com

ペット関連のEコマースを手がける企業「チューイ(Chewy)」はここ数年で急成長を遂げた。創業5年で10億ドルの売上を記録した同社は、米国最大のペットフードチェーン、ペットスマートからの買収提案を受け入れた。

ニュースサイトRecodeは複数の関係者の証言として、ペットスマートがチューイに33億5000万ドルを支払ったと伝えている。この金額は昨年、ウォルマートがEコマースサイト「Jet」を買収した際の33億ドル(約3600億円)を上回る。

ペットスマートは4月18日のプレスリリースで、チューイの買収を発表したが買収額は明かさず、今回のディールが同社にとって「重要なマイルストーン」であると述べるにとどまった。創業30年のペットスマートの売上は70億ドル。店舗数は1500ヶ所に及んでいるが、売上は伸び悩み競合のPetcoとの競争も激化している。

チューイは、ドッグフードを送料無料で消費者に届けることで急成長を果たした。一方、ペットスマートは実店舗でグルーミング等のサービスも提供するが、アマゾンやJetとの競争にもさらされている。

31歳のライアン・コーエンが共同創業しCEOを務めるチューイはフロリダ州デイニアに本社を構え、3400名を雇用している。コーエンは2012年に大学をドロップアウトして同社を創業し、翌年にはボストンのVolition Capitalから1500万ドルの出資を受けた。これまでに2億3600万ドルの資金調達を果たしている。

「ペットの小売分野でナンバーワンを目指したい」とコーエンは昨年、フォーブスの取材に応えていた。当時、チューイの企業価値は一部の関係者から40億ドルと算定されていたが、今回メディアが報じた33億5000万ドルという買収額に関しても「高すぎるのでは」との疑念も浮上している。

関係者の一人は「チューイはプロモーション費用として一会員の獲得に200ドルを費やしており、収益性には疑問が残る。10億ドル程度が適正価格ではないか」と述べた。

小売業界に詳しいコンサルタントのSucharita Mulpuruは、かつてイーベイがスカイプを買収した際の事例を引き合いに、今回のディールを次のように分析する。

「イーベイはスカイプを2005年に26億ドルで買収したが、2007年になり14億ドルの減損損失を計上するはめになった。インターネット企業の買収は、収益性のめどが立てにくく、巨額の損失を被る場合もある」

ペットスマートのプレスリリースによると、コーエンは引き続きチューイのCEOのポジションに留まり、独立企業としてオペレーションを行うという。

編集=上田裕資

 

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