エディブルの摂取にあたり標準的な摂取量は、向精神成分のTHCの量が10ミリグラム程度とされている。製品のラベルにはTHC量が記載され、ユーザーは摂りすぎを防ぐことができる。しかし、専門家の間からは「誰にでもこの適量が当てはまる訳ではない」との声も上がっている。
大麻クッキーやブラウニーの製造を行うメーカー「Goodship」のマーケティング主任のEileen Namannyは次のように述べる。
「医療大麻の使用者なら一度に200ミリグラムや500ミリグラムを摂取することもあります。その一方で、普段大麻に親しみのない人の場合、2ミリや3ミリでも摂りすぎの場合もある。アルコールと比べると、その差の開きは非常に大きい。いくら大酒飲みでも一晩に200杯のカクテルを飲むようなケースは考えにくい」
そんな中、少量のTHCでも十分という消費者向けに新たな製品開発が始まった。マイクロドーシングと呼ばれるこのジャンルの製品は、THCの含有量が1ミリグラムから2.5ミリグラムとなっている。
Goodshipでは2.5ミリグラムのTHCキャンディーが40個入りの缶の販売を開始した。味はペパーミントやレモンライム、チェリーなどが用意されている。同様の含有量のチョコレートバーや、さらに強めの5ミリグラムのガムドロップ等、豊富な商品ラインナップをアピールする。
「少量から始めるのが正しいアプローチです。また、間隔を開けて摂取し、一度に摂りすぎてしまわないことが大切です。THCの摂りすぎは使用者自身にとっても悪い体験になりうるし、騒ぎすぎて周りの人に迷惑をかけることにもなり嗜好大麻のイメージを悪くします」とNamannyは言う。
同じく低用量のミント製品を販売する「Botanica Seattle」の共同創業者、ティム・モクシーも「消費者には良い体験をしてもらい、再び我が社の製品を利用してもらいたい」と語った。