米国の高給企業トップ10社 1位はコンサル大手の年収1900万円

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米キャリア情報サイトのグラスドアが発表した新たな報告書によると、米国で最も給与水準が高い企業はコンサルやテック企業大手だった。

同サイトはユーザーが過去1年間に報告した給与額を使用し、報酬総額が高い企業ランキング2017年版を作成した。寄せられた給与情報が50件未満だった企業はランキングから除外されている。

このランキングは筆者の同僚、カーステン・シュトラウスと筆者がそれぞれ最近執筆した「米国で最も給与のいい職種」や「米国の女性が最も稼げる仕事」のランキングと異なり、職業ではなく企業に焦点を当てている。

米国内で最も給与の高い職業の一つは医師だが、今回のランキングに医療関係の会社はランクインしていない。医療関係企業の従業員の多くは低い給与で働いているため、ランキング入りした企業に比べて報酬の中央値が低くなっているからだ。

ランキングでは、経営コンサル大手のA.T.カーニーが昨年と同様トップになった。2016年の報酬総額の中央値は前年比4%増の17万5000ドル(約1900万円)。3600人の従業員を抱える同社は、企業戦略やアナリティクス、M&Aなどのコンサルティングを提供している。

同社内の給与差は役職によって大きく異なり、アソシエイトは平均16万3000ドル稼ぐ一方、パートナーは85万8000ドルの報酬を得ている。あるパートナーは122万ドル(約1億3300万円)も給与があったと報告している。

会計事務所大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)傘下の戦略コンサル会社、ストラテジーアンドも、昨年に引き続き第2位を維持した。報酬は17万2000ドルで、8%の著しい伸びを記録した。

同社は、PwCが3年前にブーズ・アンド・カンパニーを買収した結果設立されたもので、まだなじみのない名前かもしれない(ブーズ・アンド・カンパニーは当時、営業を続ける世界のコンサル企業の中で最も古い会社だった)。米市場調査会社ボールト・ドット・コムによると、ストラテジーアンドでは3000人の従業員が働いている。

第3位は、カリフォルニア州パロアルトを拠点に企業向けクラウドコンピューティングを提供するVMウェア。1998年に設立された同社は、2016年の報酬額が16万7050ドルとなり、前年から10%(約1万5000ドル)の伸びを記録した。リンクトインの調べによると、VMウェアが現在募集する職の半分近くがエンジニアリングとIT関連で、17%が営業だ。

フェイスブックはここ1年で競合のグーグルを追い上げている。2015年、グーグルの報酬総額の中央値はフェイスブックに対し4000ドル近く差をつけていたが、2016年のフェイスブックの基本給中央値は約3000ドル上昇し、グーグルはほぼ同じ幅で減少した。その結果、2016年の両社の報酬中央値はほぼ同額の約15万5000ドルだった。
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編集=遠藤宗生

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