そんな中、最新ガジェットをいち早く分解することで有名なiFixitが、一足先にGalaxy S8とGalaxy S8 Plusを入手し、世間が最も気にしている問題に迫った。サムスンは果たして昨年の発火騒動から何かを学んだのだろうか?
その答はイエスのはずだ。しかし、S8の内部を確認した結果、そこに使用されているバッテリーは不思議なほどNote 7のそれと似ていることが分かった。iFixitはGalaxy S8 Plusの電源まわりがNote 7とほぼ同一だと述べている。
「サムスンのGalaxy S8 Plusのバッテリーの電圧や容量、設計はNote 7と事実上同じものだ。我々が入手した端末のバッテリーはNote 7と同じ製造元のものだった」
Galaxy S8はそもそも3月のモバイル・ワールド・コングレスでの発表が期待されていたが、発売はその約1ヶ月後にずれこんだ。その理由の一つは、サムスンがNote 7のバッテリー問題の解決の報告を待っていたことが挙げられる。S8 PlusにNote 7と同じ製造元のバッテリーが用いられたことは、サムスンが世間の想像以上にこの問題を重大に受け止め、対処を行った事を示している。
Galaxy S8 Plusのバッテリー容量はNote 7のものと同じ3500ミリアンペアだ。S8のバッテリーはより小さい3000ミリアンペアだが、両方ともiPhone 7シリーズのバッテリーよりは大きい。
サムスンはNote 7のバッテリー問題の解決に、完全な自信を抱いているものと思われる。製造元が同じだけでなく、今回のバッテリーは外見上もNote 7で使用されたものと全く同一だ。
内部のコンポーネントの多くはモジュラー形式になっているが、封入されたユニットや内部のパーツは複雑に接着剤で塗り固められており、S8とS8 PlusはiFixitのようなサードパーティの修理業者から見ると、非常に扱いづらい代物であることも分かった。