2. 万人を満足させることはできない
ペプシのようなブランドが、あらゆるタイプの人に訴求する広告を作りたい気持ちは分かる。だが、ペプシは全ての人が満足するどころか、誰にも響かないCMを作ってしまった。
ペプシは、ケンダル・ジェンナーのようなセレブと契約した時点で、自動的にオーディエンスが限定されたことを認識するべきだった。世間はジェンナーのファンとそれ以外に分かれる。インフルエンサーマーケティングにはこの問題が常について回る。
そのためブランドは、起用するインフルエンサーが提供する価値に基づき、どう活用すればオーディエンスに最も効果的に届くかを考慮しなければならない。人々の団結を呼びかける政治的なコマーシャルではなく、ジェンナーの得意分野である若者のポップカルチャーを絡めた内容にした方が良かっただろう。
3. 多額投資の前にマーケット調査を
本格的なキャンペーンに多額を投資する前に、アイデアを試す方法を考えるべき。インフルエンサーとコラボする際には特にこれが重要だ。
ペプシやジェンナーのソーシャルチャンネル上で小さなコンテンツを公開し、反応を探ることもできたはずだ。好評だった場合には、プロジェクトを進めればよい。不評だった場合は、かなり早い段階で今回のような大失敗を防げただろう。
制作物を公開する場所は今や、いたるところに存在する。世界の超有名インフルエンサーを主役に抜てきする大規模なマーケティングは、すでに成功を収めているコンテンツに基づき、十分な計算の上で決定するべきだ。