デルタは最高の実績を持つ航空会社の一つで、私は何年も前からひいきに使っている。米CNNによると、メンテナンスや天候による影響も含め、デルタ航空は2016年に連続161日間の無欠航を記録した。
係員の対応は円滑かつプロフェッショナルで、私と夫は「今までで最高の移動日だった!」と何度も話した。金曜日に4000ドル以上稼いだのだから。
翌日の土曜日、オンラインチェックインをしようとしたところ、1時間以上の遅れがあり、デルタ航空がすでに予約振替の協力者を募っているのを見つけた私は、夫に向かって「カチーン!」(レジが鳴る音)と言ってしまった。
実際に空港についてみると、デルタ航空の提示する補償金の額は300、600、900、1000ドルとつり上がっていった。額が1300ドルに達したところで、私たちはここぞとばかりに手を挙げた。最終的にはギフトカードが1300ドル分2枚と1350ドル分1枚、昼食代として1人15ドルと往復タクシー代約50ドル相当を受け取った。合わせて4000ドルを超える額だ。デルタ航空は日曜日に必ず座席を確保すると約束した。
私はこの状況を利用した金もうけに少し罪悪感を持ったが、他の乗客は、絶対に飛行機に乗らなければいけない人のために座席を譲っているのだから、と言ってくれた。実際に、予約を譲ったことで多くの乗客から感謝された。
乗るはずだった便の出発後、私たちはデルタ航空の再予約手続きを辛抱強く待ち続けた。だがデルタは、翌日の3人分の座席確保に苦戦。キャンセル待ち乗客に対して、フロリダ行きの便が火曜日まで満席(正確には過剰予約状態)であることをデルタ航空が告知していたことも分かり、疲れ切った私たちは、旅に出る気力を失っていった。
そこで搭乗口の係員に、旅行自体をキャンセルして座席を譲ってもよいと伝えると、係員はにっこりとほほ笑み、事前補償金として追加で1人1000ドルを支払うと約束。さらに3人分の航空券の払い戻しも決まり、私たちはデルタの提示を受け入れて帰宅した。家族旅行が中止になったのは悲しかったが、代わりに大金を稼いだので、まんざらでもない結末だ。