英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は、毎年実施する世界各国の大学評価の一環として、アジア24か国の300校を順位付けした大学ランキングをまとめた。
今年の1位は昨年に引き続きシンガポール国立大学だった。最新のTHE世界大学ランキングでは24位の同大学は、3万1000人を超える学生が在籍し、男女比は50対50。全学生の32%は留学生で、国内3か所のキャンパスに17学部が設立されている。
2位は2年連続で中国の北京大学だった。世界ランキングでは総合29位、教育の評判部門では21位だった。フルタイムの在籍者数は4万3千人近くに上り、入学受け入れの基準が高い難関校だ。北京大学は、「九校連盟(C9)」と呼ばれる中国名門大学9校のうちの一つ。THEはC9を米国の名門大学群、アイビーリーグの中国版と説明している。
3位も中国の大学で、北京の清華大学だった。去年の5位から順位を上げている。フルタイムの学生数は約4万1500人で教員と生徒の比率は14対1だが、学生の男女比は68対32で男性が上回っている。世界大学ランキングでは総合35位という結果だ。
以下は今年のアジア大学ランキングのトップ10校。
1位 シンガポール国立大学(シンガポール)
2位 北京大学(中国)
3位 清華大学(中国)
4位 南洋理工大学(シンガポール)
5位 香港大学(香港)
6位 香港科技大学(香港)
7位 東京大学(日本)
8位 韓国科学技術院(韓国)
9位 ソウル国立大学(韓国)
10位 浦項工科大学校(韓国)
ランキング入りした全300校のうち、最も数が多かったのは日本の大学で69校だった。2位以降は中国が54校、インドが33校と続いた。トップ20の中では中国から6校、韓国と香港からはそれぞれ5校が選ばれた。日本とシンガポールはそれぞれ2校だった。
THEのフィル・ベイティ編集長は「この年次ランキングを実施して5年目になるが、はっきりとした傾向として、中国の継続的な強さ、インドの台頭、高等教育において将来有望な数か国の出現が示された。日本は3年ぶりにアジア随一の大学大国の座を取り戻したが、大部分の大学はその順位を下げた。それに対し清華大学や上海交通大学、同済大学など中国の一流大学の一部は順位を上げている」と述べている。