それは、ウイスキー業界でも同じことだ。これまでにも俳優のジョージ・クルーニーやレオナルド・ディカプリオ、ジュード・ロウといったスーパースターたちが、広告に登場してきた。
ただ、ウイスキーの場合はこのところ、そうした有名人の起用の仕方に少し変化が見られるようだ。スコッチウイスキーでもアメリカンウイスキーでも、セレブたちは単に広告の顔を務めるだけではなくなってきている。新たな役割も果たすようになった5人の有名人たちを紹介する。
1. デービッド・ベッカム(ヘイグ・クラブ/ グレーンウイスキー)
アルコール飲料の世界的大手ディアジオ(Diageo)は、スコットランドにあるキャメロン・ブリッジ蒸留所が造るシングルグレーン(シングルモルトではなく)ウイスキーの新たなラインを開発。サッカー界のスター、ベッカムをブランドの顔に迎えた。最近の広告では、コカ・コーラで割ったウイスキーをなど楽しむ様子が描かれている。
だが、ベッカムは開発の段階からパートナーとしてブランドに関与してきた。そして、そのことは流行に敏感なミレニアム世代の若者たちやこれまでウイスキーを飲んでこなかった人たちの双方に、「ヘイグ・クラブ」の魅力を訴えることにつながってきた。
2. マシュー・マコノヒー(ワイルドターキー/バーボンウイスキー)
マシュー・マコノヒーはワイルドターキーの広告に登場するだけでなく、ワイルドターキー蒸留所を所有するイタリアの蒸留酒メーカー、カンパリ・グループの新たな広告キャンペーンのクリエイティブ・ディレクターとして、複数年にわたる契約を結んだ。
マコノヒーは自身が登場する広告のディレクターのほか、インターネット上で公開しているドキュメンタリー・フィルムの監督・主演を務めている。
また、米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューでマコノヒーは、キャンペーンを通じて目指すのは、消費者層として特に重要なミレニアル世代にとって、このブランドを魅力あるものにしていくことだと説明している。