ビジネス

2017.04.12

自然派化粧品LUSH、新市場より「買い物体験」向上に注力

ラッシュ、オックスフォード店(nanka / Shutterstock.com)


製品はどれも、地元農家から仕入れた生鮮食品やガーナの女性組合から調達したシアバターなど、世界中の生産者から集めた原材料を使い、手作業で作られている。2016年に同社が購入した原材料は、レモン1トン以上、ライム5トン、ココアバター220トン、バナナ9トン、バニラビーンズ1トンなどとなっている。手作りの製品は合わせて4100万点に上り、うち1330万点は同社で最も人気のある「バスボム」だ。

ラッシュは環境問題や社会的大義を重視するという点で、ミレニアル世代やZ世代の若者たちと共感する部分が多いブランドといえる。同社は環境保護のため、これまでに1400以上の慈善事業に約1700万ドルを提供してきた。

また、ラッシュは上述のような考えを持つ顧客への価値の提供と、そうした顧客との関係構築の重要性を認識しており、そのための努力を続けている。例えば、空になった同社製品の容器5つとフェイスマスク1枚を交換できる「ブラックポット・プログラム」をはじめとした方法で、顧客の購買意欲を促す取り込みを行っている。

若い世代の消費者をターゲットとする化粧品各社の競争は、激化している。アルタ・ビューティーやメイシーズ傘下のブルーマーキュリーは、ラッシュの動向から目を離さない方がよさそうだ。

編集=木内涼子

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