20歳の女子大生が「スペースX」のインターンになれた4つの理由

スペースXのイーロン・マスク(Kate Allen/Toronto Star via Getty Images)

ジョージア工科大学で学ぶ20歳のドーン・アンドリューズはこれまで夏休みのアルバイトにベビーシッターをしていたが、今年は全く違う分野で働くという。航空宇宙工学専攻の彼女は、ロサンゼルス郊外のスペースX本社でインターンとして働くことになったのだ。

インターンシップを推進する「Brooke Owens Fellowship Program」は2017年度、36人の女子大学生を航空宇宙関連企業に送り込むが、彼女はその1人に選ばれた。受け入れ先にはオービタルATKやブルーオリジン、ヴァージン・オービットなどの航空宇宙企業が名を連ねている。

スペースXは2018年に民間人2名を乗せた月周回旅行を計画中だ。そのインターンに選ばれたアンドリューズが、選考の通過につながった4つのポイントを語ってくれた。

1. 子供時代にレゴブロックに親しむ

アンドリューズは早い段階でエンジニアリングに興味を持ち、子供時代からレゴブロックで遊んでいた。「自分で作ったモノが動いたという経験は素晴らしいものです」とアンドリューズは語る。父親もジョージア工科大学出身のエンジニアで、自ら何かを作り出したいという意欲は親譲りなのかもしれない。

2. 数学が大好き

「つじつまが合うものが好きです」とアンドリューズは言う。「幼いころからSTEM(科学・技術・工学・数学)の分野が肌に合っています」

アンドリューズはピアノとドラムも演奏できるが、世界が動く原理を追求するのが好きで、数学や物理学の難題を解くのを楽しんできた。「未知の事がたくさんある分野にこそ、可能性が眠っています」とアンドリューズは言う。彼女は惑星や月の表面を3D化する研究を行っている。「SFに出てくる話のように感じることは多々ありますが、そこがいいのです」と彼女は語る。

3. 超小型衛星の実験に関わる

アンドリューズは現在、低コストで宇宙に関する研究を行える超小型衛星CubeSatの実験を大学で行っている。彼女はCubeSatのサイズを「1斤の食パン程度」と形容する。「とても小さいですが、初めて宇宙船に触れるにはうってつけです」

重さ11ポンド(約5キロ)の超小型衛星はTARGITと名付けられており、2018年から2020年の間にNASAの物資と共に宇宙に打ち上げられる予定だ。「いずれ宇宙を飛ぶものに触れられるのは、間違いなく素晴らしいことです」と彼女は言う。

この超小型衛星は自動運転にも用いられるセンサーのLiDARを用いて写真を撮影する。衛星や小惑星の地形図の作成も彼女は視野に入れているという。「世界を良い方向に変えているという実感があります」とアンドリューズは語る。

4. 大きな夢を持つ

宇宙に飛び出すことにはエンジニアリング上の難題が付き物だ。しかし、アンドリューズは「だからこそ楽しいのです」と話す。「人類はいつ火星に到達するのか。それは可能かどうかというよりも、“いつなのか”という話です」。この話にはスペースXのCEOであり火星への移住も視野に入れるイーロン・マスクもきっと同意することだろう。

編集=上田裕資

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