トランプ政権には反対のポジション
LeanIn.Org共同設立者のレイチェル・トーマスによると、「#20PercentCounts」の構想はLeanIn.Orgのワシントン支部のピアグループ(同じ境遇の人々のグループ)が2年前に実施した取り組みにさかのぼる。「彼女たちが地元の企業を1社ずつ訪ね、賃金格差に見合うディスカウントをお願いしたのが始まりです。それを全国区に広めたいと思いました」
サンドバーグが2013年に上梓した「LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲」は、今や働く女性のバイブルになっている。それに伴い、LeanIn.Orgでは「サークル」と呼ばれる女性のピアグループが150カ国で約32000グループも形成されている。
トランプ政権は賃金格差の解消に後ろ向きだが、トーマスらは企業が政府の方針に逆らって男女平等を推進することを期待している。トーマスが成功事例として挙げるのは、セールスフォース・ドットコムが2015年、全社員17000人に対して行った内部監査だ。企業は自社内でジェンダーや人種による不平等がないかどうかを徹底的に調査すべきだとトーマスは言う。
LeanIn.Org発起人のサンドバーグは、今回のキャンペーンの立ち上げにあたり、次のように語っている。「ジェンダー間の平等を実現する上で、賃金格差の解消は不可欠です。これは社会が女性の労働や知識、時間、スキルなどをどう評価するかという問題、つまり女性の価値とは何かという問題です。これほど根本的な問題が他にあるでしょうか」