ニュースサイトMotherboardは有名企業と提携していると見せかけ、詐欺行為を行うVPNサービスの実態をリポートした。記事によると、スマートTV向けソフトのPlexとBoxeeとの提携を謳うVPN業者が存在するが、この企業は全くインチキであり、有名企業の知名度を利用してプライバシーを盗み取ろうとしている業者だという。
このような企業は他にも存在する。大抵の利用者はVPN業者を信用しきってプライバシーを差し出しているが、多くの企業が透明性の上で問題を抱えており、セキュリティ面でどのような管理がされているかは定かではない。
ここにはまた、司法の適用範囲の問題もある。例えば米国外のインターネット接続を使用している場合は、その国の法に従うことになる。それが利用者に利益をもたらす場合もあれば、米国で受けられるような法的保護が望めない場合もある。
怪しいVPN業者が個人情報で利益を得るのは珍しいことではない。これは、偽のアンチウイルスソフトが蔓延し、10年以上にわたり消費者を食い物にしている状況と同様だ。
では、どうすれば悪質VPNの被害から逃れられるのだろう。それはまず、利用する前に簡単なリサーチを行うことだ。ネット上には高評価のVPNサービスを紹介する場も多い。TorrentFreakやWilders Securityのフォーラムを活用することをお薦めする。また、VPNサービスに特化したサイトの「Thatoneprivacy」も役立つサイトと言える。
また、サービスの運営元がどの国の企業であるかも注目したいポイントだ。消費者保護意識の高いフィンランドが本拠の「F-Secure’s Freedome VPN 」は信頼性が高いサービスの一つだ。
VPNサービスを選ぶ際は慎重な吟味が必要だ。悪質な業者にひっかかると金銭的な被害だけでなく、プライバシーが暴露される被害に遭う可能性がある。