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ニューヨーク在住ジャーナリスト / NYC-based Journalist

Rawpixel.com / Shutterstock.com

イノベーションの第一人者と言えば、世界トップの経営思想家、ハーバード・ビジネス・スクールのクレイトン・クリステンセン教授をおいてほかいはいない。

彼のチームがイノベーティブな起業・企業家3500人以上を調査し、見いだしたスキル「発見する能力」とは、一体どのようなものなのか。



し烈さを増すグローバル競争、エクスポネンシャル(飛躍的)な速度で変わり続ける企業環境─。ゲームチェンジャーを目指す経営者やリーダーにとって、そのハードルは高くなる一方だ。

とはいえ、普遍的なものがある。イノベーションの原理原則だ。クリステンセン教授いわく、「60年前だろうが去年だろうが、基本原則は不変だ」。同教授は2011年、米ブリガム・ヤング大学のジェフリー・ダイアー教授と、マサチューセッツ工科大学(MIT)リーダーシップセンターのエグゼクティブディレクター兼MIT上級講師のハル・グレガーセン氏(14年から現職)とともに、『イノベーションのDNA』を出版。イノベーティブな起業・企業家3500人以上を調べ、5つの共通項を見いだした。

研究対象になった起業家リストには、アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)や、P&G前会長のアラン・ラフリー、LLC(格安航空会社)のパイオニアとして不動の地位を築いたサウスウエスト航空の共同創業者兼名誉会長のハーブ・ケレハー、セールスフォース・ドットコム創業者のマーク・ベニオフ、いまはベンチャー投資家と知られるペイパル共同創業者(当時)ピーター・ティールなど、そうそうたる顔ぶれがそろっている。

クリステンセン教授らが、09年12月号「ハーバード・ビジネス・レビュー」(HBR)に寄稿した論文「イノベーターのDNA」によると、イノベーティブな企業リーダーに共通するのは、アイデアや製品を考え出すための5つのディスカバリースキル、つまり発見する能力だ。共同研究者のグレガーセン氏が、フランスのビジネススクール、インシアードのオンラインニュースサイト「インシアード・ナリッジ」(09年12月21日付)に語ったところでは、同スキルは、イノベーターの「習慣かつ練習、生活の一部」になっているという。

こうした発見力は、一握りのイノベーターのDNAに組み込まれた天賦の才と思いがちだが、研究によると、後天的に学べるという。今、米国や日本で、成功のカギとして話題になっているグリット(やり抜く力)も、習慣や練習で身に付けられるというが、イノベーターの発見力も同様だ。

“情熱”と“習慣”で身につけられる

まず、5つの発見力のトップに挙げられるのが、“Associating(関連づける力)”だ。「一見無関係に見える異なる分野の疑問や問題、アイデアをうまく関連づける能力はイノベーターのDNAの核心」(前出HBR論文)だ。知識や経験が多ければ多いほど、脳内で点と点がつながって1本の線になり、破壊的イノベーションが生まれやすくなる。アップルの故スティーブ・ジョブズ氏が、若いころ興味を持ったカリグラフィー(アート風の書法)の知識をコンピュータのフォントに応用し、書体を自由自在に選べるMacを生み出したのも、ジョブズ氏の関連づける力のなせる業だ。

文=肥田美佐子

 

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