しかし、アップルが価値を生み出してきた部門はここ3年、さえない状況が続いている。売上高の増加率は平均8.7%だ。株価の上昇率は、年率23%となっている。
一方、アマゾンの収益性はアップルに及ばないものの、売上高の伸び率は3倍近く同社を上回り、株価上昇率でも大きく差を付けている。アマゾンの売上高は過去3年間、平均22.2%のペースで増加。株価は年率41.8%のペースで上昇した。
アマゾンが現在の株価上昇率を維持すれば、同社の時価総額は2020年には、1兆ドルに達するだろう。もちろん、過去の傾向が今後も続くという保証はない。だが、それでも筆者は、ベゾスがアマゾンのCEOである限り、同社の急速な成長はアップルの株価上昇よりも長く持続する可能性が高いと見ている。
故スティーブ・ジョブズの後を継いだサプライチェーン・マネジメントのプロ、アップルのティム・クックCEOは、成熟しつつあり、1000社近くが競合するとみられるスマートフォン市場に代わり、それと同水準の売上高を確保できる新製品を生み出せずにいる。
アップルの順位が今後、下がることがあるのかどうかは分からない。だが、アマゾンが投資家たちのポートフォリオにとって、より良い選択だと言うことはできそうだ。