日本のトップCEO、起業家ら13人に聞く「私を支える言葉」

左から、メルカリ代表取締役 山田進太郎、三菱重工業取締役社長CEO 宮永俊一、第一生命ホールディングス代表取締役社長 渡邉光一郎、ANAホールディングス代表取締役社長 片野坂真哉


「人生、生きてるだけでまるもうけ」ー明石家さんま
辻 庸介/マネーフォワード代表取締役社長

僕は、大阪で生まれた生粋の関西人です。そんな僕にとって、さんまさんはまさにスーパースター。常に底抜けの明るさと面白さ、そして人に対しての温かさを感じることができるさんまさんのトークが、大好きです。僕自身、起業して当初は理不尽な扱いを受けたり、言葉をかけられたりした際に落ち込むこともありましたが、いつも「生きてるだけでまるもうけ」と思うようにしていました。そうすると、ネガティブな気持ちがポジティブな気持ちに変わり、周りの様々なことに感謝ができるようになりました。

「変化は摩擦を生み、摩擦は進歩を生む」
渡邉光一郎/第一生命ホールディングス 代表取締役社長

20代の頃から新たな取り組みをする際によく口にしてきた言葉です。何か壁に突き当たると、この言葉が勇気を与えてくれます。思い起こせば、大きな課題に挑んできました。中堅生保の破綻が続いたバブル崩壊後の対応、その後のリーマンショックで悪化するマーケットの中で挑んだ株式会社化・上場など。大きな課題を乗り越えるときには、変化を避けることはできない。変化には摩擦がつきものであり、変化に怯んではいけない、変化によって進歩し続けなくてはならないと自身を鼓舞してきました。

「未来を予測する最良の方法はそれを発明することだ」ーアラン・ケイ
佐々木大輔/freee創業者

自分のキャリアに満足しつつも、起業という選択肢を選んだのは、自らが傍観者として世の中を批判するのではなく、自分から世の中を変えるアクションを取りたいという思いでした。自分の世の中への価値とは何かを考えるきっかけになった。

「夢なき者は理想なし、理想なき者は信念なし、信念なき者は計画なし、計画なき者は実行なし、実行なき者は成果なし、成果なき者は幸福なし、幸福を求める者は、夢なかるべからず」
尹 祐根/ライフロボティクス代表取締役社長

今までにない技術やサービスを考えたとき、夢物語であると言われることが多かった。しかし、全ては夢から始まるという言葉に勇気づけられました。

「学校行きたい」
杉江 理/WHILL CEO

高校生時、同世代の近しい人が余命半年の宣告をされて亡くなる前に言っていた言葉です。できる限り学校をサボるという精神だったはずの彼が、学校に行きたいということを言っていたのがとても印象的でした。死に向かう彼を見て、死ぬということは年功序列ではないんだなと認識しました。死というのがいつ来るかも分からないのであれば、やりたいことを今やっておこうという気持ちで生きることにしました。

「And the most important have the courage to follow your heart and intuition」ースティーブ・ジョブズ
松本恭攝/ラクスル代表取締役

2005年スタンフォード大学卒業式のスピーチからの言葉です。前職で起業をするか、今のキャリアを続けるか迷っていたときに、背中を押してくれた。その後、自分の人生をどう生きるかの指針になる言葉となりました。

「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」 ーマザー・テレサ
寺田親弘/Sansan代表取締役社長

私は「世界を変える新たな価値を生み出す」ことを自分のミッションとしています。どうして自分が世界を変えられると信じているのか?「運命は変えられる」と思って生きていなければ、つまらないからです。この言葉自体は学生の頃から知っていましたが、起業後にそのミッションが言葉として明確になった頃、自分の思考を裏付けるようにこの言葉がしっくりときました。

編集=Forbes JAPAN編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.33 2017年4月号(2017/02/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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