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I cover business and investing in emerging markets.

ブラジル、サンパウロにあるマーケット (Photo by Victor Moriyama/Getty Images)

政治的な混乱が続いたブラジルの経済について、格付会社のフィッチ・レーティングスは3月30日、今後は政治問題が同国の経済にシステミック・リスクをもたらす可能性は低いとの見方を示した。波及的な影響があったとしても、対応はこれまでより容易になると考えられるという。

一方、ブラジル連邦警察は3月中旬、国内の大手食品メーカーが所有または契約する約30の食肉加工業者が不衛生な牛肉を販売していたほか、当局の検査官に賄賂を贈っていたことを明らかにした。

食品大手ブラジル・フーズの株価はこの問題の発覚を受け、一時17%下落(その後は回復)。ブラジルから牛肉を輸入していた各国は、輸入を一時停止した。また、中国(本土と香港)は牛肉に加え、鶏肉の輸入も停止している。

フィッチにはこの問題について、最終的にブラジルの金融や経済にどれだけの影響を及ぼすか判断するのは時期尚早との見方だ。現時点では、関与した各社からの罰金徴収など規制当局による処罰の方針が明確になっていないためだ。

だが、捜査対象が拡大するなど、今後この問題が大幅に拡大することがあれば、ブラジルの農業と関連産業が被る損失は今年、最悪の場合には150億レアル(約48億米ドル、約5334億円)に達する可能性があるという。そうなれば、上場企業にも実質的な影響が及ぶことになるだろう。さらに、農業部門との関わりがより深い公的金融機関は、さらに大きな影響を受ける可能性がある。

とはいえ、国営銀行にとって150億レアルはそれほどの「逆風」とまではいえないだろう。また、問題が発覚した食肉加工施設がある地元の州政府にも、施設が閉鎖に追い込まれることがない限り、大きな混乱が生じることはないとみられる。ブラジル連邦政府はすでに、捜査は終了に向かっており、新たな事実が表面化することはないとの声明を発表した──ブラジルの失業率は、12%という過去最悪の水準に近づいている。

一方、この件とは別に、ブラジルでは30日、国営石油会社ペトロブラスを巡る汚職事件に関連して、エデュアルド・クーニャ前下院議長が収賄罪などで禁固15年の判決を受けた。前議長はジルマ・ルセフ前大統領の弾劾裁判で、主導的役割を果たした人物でもある。不衛生肉の問題の扱いとは、ずいぶん大きな違いだ。

編集 = 木内涼子

 

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