信頼対象の傾向
調査では、消費財や食品、運輸、自動車といった業界への信頼が高かった一方で、金融、医療、通信、エネルギー部門の企業に対する不信感が高いことも分かった。
金融サービスに関しては、世間が金融機関に一定の不信感を抱きつつも、信頼を置くための理由を探している状態だという。「企業が世界をより良い場所にしていると信じるに値する理由を人は探し求めている。グレートリセッション(2000年代後半の金融危機)後の金融サービスの分野では、ガバナンスに焦点が置かれている。ガバナンスは正直さ、透明さ、誠実さに代わるものだ」とハーングリフィスは説明している。
評価構築に最も大切なのは?
正直さと誠実さは企業評価を高めるのに不可欠で、世間の評価に実際に影響を与えようと考える企業にとって最低条件だ。RIのトップ10入りを果たした企業は、想像力と創造力にあふれ、魅力があり親しみやすいという評価の構築において、他企業よりもはるかに優れているとハーングリフィスは語る。
そうした要素を引き出すには、あらゆることが重要だ。「トップ10の企業はインスピレーションにあふれ、とても好印象で、人間として自分が同一視したいと考えるようなペルソナ(人格)を作り上げており、他企業はその点で劣っている。これは企業のコミュニケーション方法やそのトーンの副産物だが、一方でブランドロゴやオフィス、色使いや会社の視覚的な象徴を通して、企業が世界に自社をどう見せるかでもある」(ハーングリフィス)
米国内で評価が高い企業ランキング2017
*()内は消費者とブランドとの感情的つながりを数値化した「Pulse」指数
1位 ロレックス(84.03)
2位 アマゾン・ドット・コム(83.71)
3位 ソニー(83.17)
4位 レゴ・グループ(82.78)
5位 ホールマーク(82.45)
6位 ネットフリックス(82.23)
7位 キンバリークラーク・コーポレーション(82.12)
8位 ハーシー・カンパニー(81.76)
9位 フルーツ・オブ・ザ・ルーム(81.75)
10位 バーンズ・アンド・ノーブル(81.67)