保険会社エリー・インシュランスがハリス世論調査に委託し、ドライバー2932人を対象に実施した調査の結果によると、「(ドライバーが)運転中に何か別のことに気を取られる」問題を自動運転車が解決してくれると答えた人は、回答者の59%に上った。
米国では不注意運転が原因の事故による年間の死者数は3000人以上、負傷者数は40万人を超えるとされている。
「酔っても眠っても」いい?
仮に将来、本当に人間が運転をしなくて済むようになれば、人は通勤途中やどこかの店に行く途中の車の中で、何をするようになるのだろうか。仕事?いや、それはほぼ考えられない。
調査の結果、運転席にいる人は法に触れる可能性があることや命を脅かすようなことではない限り、何でも自分の好きなことをし続けると考えられることが分かった。
回答者の45%は車内で「電話をする」、34%は「メールのやりとりをする」と答えた。また、19%は「眠る」と答えた。
自動運転車の最大の利点は、「居眠りをする心配なく長距離を移動できること」だと答えた人が51%、「酔っていても薬を飲んでいても、車で移動できること」だと答えた人が33%だった。
ただ、各自治体が自動運転モードでの走行に関してどのような規則を設けるかは現時点では不明だが、酒や薬の影響下での自動運転による走行を「認めるべき」とした人は13%にとどまった。自動運転車で移動中に「飲酒したい」という人は5%だった。
一方、7%は「窓を黒塗りにした上で」という条件付きで「ロマンチックなことをしたい」と回答。男性の11%、女性の3%が、走行中の別の車に乗っている人との「出会い」を期待すると答えた。
車内でしたいことについて、これら以外には以下のような回答があった。
・読書 ─ 27%
・ビデオ鑑賞 ─ 21%
・ビデオゲーム ─ 11%
・瞑想 ─ 10%
・運動 ─ 2%
善良な市民であり続け、走行状態を監視し、車に乗ることを楽しむ以外は何もしない、と答えた人は35%だった。
エリー・インシュランスのコーディ・クック副社長は、「(いずれにしても現在のところは、)技術が進歩しても、走行中の道路に注意を払い、ハンドルを握り、運転に集中することが極めて重要だということを忘れずにいてほしい」と述べている。