首位に立ったのはスウェーデン。デンマーク(6位)やフィンランド(8位)、ノルウェー(9位)もトップ10入りするなど、北欧諸国が今年も強さを見せている。日本は昨年から順位を大幅に下げて37位に。株式市場は堅調だが、投資家保護と経済自由度の面で評価を下げたためだ。[昨年のリストはこちら]
1. スウェーデン
・GDP成長率:4.2%
・一人当たりGDP:5万300ドル
4930億ドル規模のスウェーデン経済は昨年、前年比3.55%成長した。起業に理解のある国で、スカイプやスポティファイを生み出している。
2. ニュージーランド
・GDP成長率:3%
・一人当たりGDP:3万7800ドル
GDPは約1740億ドルと、上位10カ国では最も少ないが、保険や金融、航空業界などの規制緩和によって過去30年で急速に成長している。
3. 香港
・GDP成長率:2.4%
・一人当たりGDP:4万2400ドル
近年、中国本土の需要もあって観光業は好調だ。だがアジア屈指の金融センターでありながら、フィンテックではやや遅れ気味との声も。
4. アイルランド
・GDP成長率:26.3%
・一人当たりGDP:5万1300ドル
金融危機から約10年、痛手を負った経済が急速に回復している。首都ダブリンの“シリコンドック”には多くの世界的IT企業がオフィスを構えている。
5. 英国
・GDP成長率:2.2%
・一人当たりGDP:4万3700ドル
多くのフィンテック関連企業を生み出す、欧州指折りのスタートアップハブとして注目されるも、昨年6月のブレグジットでやや怪しい雲行きに。
6. デンマーク
・GDP成長率:1%
・一人当たりGDP:5万2000ドル
製薬や環境、情報通信技術(ICT)産業の発展に力を入れており、マイクロソフトやグーグル、サムスンなどが研究拠点を設けている。
7. オランダ
・GDP成長率:2%
・一人当たりGDP:4万4400ドル
多言語・多文化でビジネスを引きつけてきたが、英国のブレグジット問題を受けて揺れている。3月中旬の総選挙が同国経済を占う試金石に。
8. フィンランド
・GDP成長率:0.2%
・一人当たりGDP:4万1900ドル
近年、教育制度が注目を集めるフィンランド。「ベーシック・インカム(最低限所得保障)」を試験的に導入するなど、社会制度の発展にも意欲的だ。
9. ノルウェー
・GDP成長率:1.6%
・一人当たりGDP:7万4700ドル
原油価格の低迷に苦しんでいた産油国のノルウェーだが、経済は徐々に回復。政府は「シェア・エコノミー」の合法化を試みている模様。
10. カナダ
・GDP成長率:1.1%
・一人当たりGDP:4万3200ドル
隣国アメリカの政治的混乱の影響を受けているものの、昨年末以降、製造業を中心に雇用率が上昇している。エネルギーや建設業にも回復の兆しが。