そんなときに便利なのが、毎日のコーディネートや買い物の仕方を変えてくれるウェブサイト、ファイナリー(Finery.com)だ。CNNの元キャスターであるホイットニー・ケイシーが3月に新たに立ち上げた。
創業者兼CEOのケイシーは既存のサイトについて「写真を撮ってアップロードし、情報を手入力するこれまでのような仕組みに満足できなかった」と言う。そこで、スポティファイなどファッション以外のサイトからもインスピレーションを得て、買い物からスタイリングまでワードローブを一括管理を可能にするソフトウェアを開発した。
時間も費用もかけ、テクノロジーを駆使して完成した同サイトでは、メールと連携してユーザーの買い物の領収証を全てピックアップ。そこから自動的にアイテム情報をアップロードして、仮想ワードローブを作成してくれる。オンラインで購入しなかったものは、ファイナリーのサイト上またはグーグルで検索してクリックすれば追加できる。ビンテージでなかなか見つからない場合は、画像をアップロードすればいい。
登録したワードローブは、色やスタイル、TPOやデザイナーなど別に整理でき、コーディネートを組むこともできる。また、最近購入したアイテムについては返品・交換期限を教えてくれる。
ブラウザ拡張機能をダウンロードすれば、ウィッシュリストにアイテムを登録することができ、それらがセールになるときにお知らせを受け取れる。それらが手持ちのアイテムと合うかどうかも見ることができる。ユーザーのクローゼットに足りないアイテムや手持ちのアイテムについて提案もしてくれる。
女優でデザイン担当責任者のブルックリン・デッカーは「最も気に入っているのはウィッシュリストの機能」だと言う。
「複数のウェブサイトで買い物をする際には、チェックしたアイテムを把握できるスペースが必要です。ファイナリーには(写真共有サイトの)ピンタレストのように画像を保存するブラウザボタンがあり、それを使えばファイナリー上で他サイトのアイテムを一元管理することができます。欲しいものと持っているものを照らし合わせることも可能で、買い物に役立てられる。返却率も下がり時間の節約にもなるし、ワンパターンな買い物も減ってお金の節約にもなります」
ファイナリーは「女性たちの時間とお金の節約」をミッションに掲げている。調査によれば、女性は手持ちの服の20%しか実際には着ておらず、何を着るか決めるのに1週間に平均2.5時間を費やしている。
「手持ちの全てのアイテムをファイナリーに入れておけば、それを見ているうちに『これとこれが合うなんて考えたことがなかった』というような発見があるだろう」とケイシーは言う。加えて、ワードローブとウィッシュリストは共有が可能だから、友人と連携させることもできる。
またウィッシュリストにアイテムを追加すると、ファイナリーがクローゼットを分析して、既に似たようなものを持っていないかどうか教えてくれる。「同じようなものばかり買うのをやめることができるし、手持ちのアイテムをきちんと活用できるようになる」とケイシーは言う。「この2つがこのサイトの主な目的だ」。
ワードローブにアイテムを登録すると、ファイナリーはそのアイテムを使ったスタイリングの写真をアップロードし、インスピレーションも提供してくれる。さらには手持ちの服を売る・交換することのできるマーケットプレイスも提示される。
「女性たちがこれ以上、無駄な買い物をしないようにしたい」とケイシーは言う。「ファイナリーはユーザーにさらに物を売りつけるのではなく、ユーザーが自分の持ち物を管理するのを手助けする、数少ないサイトの一つだ」