ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は3月21日、「2025年までに世界3位の消費市場に成長するインドと若い世代のインド人」と題したリポートを発表した。
2005年当時はインド人の44%が貧困状態とされたが、今日では極端に貧しい地方部の国民が31%を占める一方、45%のワーキングクラスのインド人が経済成長の波に乗り始めている。インド人の富裕層は2005年には約700万人だったが、昨年は1700万人まで増加した。富裕層の人口は2025年には3300万人に達すると予測されている。
さらに、インドのタタモータースに買収されたジャガーやランドローバーに乗るスーパーエリートの人口は、2005年の310万人から昨年は650万人に伸び、2025年には1580万人に達するとBCGのアナリストは述べている。
興味深いのは、インド人たちはかつてのような海外ブランドへの憧れを失いつつあり、約60%がインド製品を好んでいるという傾向だ。インド人たちは自分たちのルーツに戻ろうとしているのかもしれない。
インドでは女性たちの地位向上の波も高まっている。2005年から2014年の間に、女性の第二次学校への進学率は45.3% から73.7%に高まった。今では高校への進学率は男性よりも女性のほうが高いのが現実だ。
さらに高等教育での男女差も縮まっている。大学進学率を見ると、女性が20%に対し男性が22%となっている。この流れは長期的に見ると社会構造に多大な変化を与え、労働人口や経済状況に大きな変革をもたらすことになる。
インドでのビジネスを長期的視野で考える場合、マーケティング面やビジネスモデルの根本的な見直しが必要であることをBCGは指摘している。