遺伝学的に自分を変えることは不可能だが、より賢く見せるために取り入れることができる戦略はある。わざとらしいと思えるものもあるだろうが、以下に紹介するのは、その効果が証明されているものだ。
1. その「一杯」をやめておく
ミシガン大学とペンシルべニア大学の共同研究の結果によれば、酒が入ったグラスを持っている姿を見ただけで、その人の知性に対する他人の評価は下がるという。飲酒と認知機能の低下を関連付ける意識が私たちの間に非常に広く浸透していることが、その理由と見られる。こうした私たちの受け止め方には、「酒を飲むばかへの偏見」という名前まで付けられている。
2. 表情が豊かに話す
コミュニケーションの専門家によれば、別の二人が全く同じことを言ったとしても、表現力が豊かな人の方が賢い人にみられる。二人のうち一方がより大きな声で、あまり間を取ることなく、少し速いスピードで話し、さらに声の大きさにも強弱を付けた場合、その人の方がより精力的で知識が豊富、知的だと見なされる。
3. グラフを入れる
コーネル大学のある調査では、新しい風邪薬の有効性に関する全く同じ文書をグラフありとなしで2種類用意し、参加者らに読んでもらった。その後、内容の信頼性に対する考えを聞いたところ、グラフ入りの文書を読んだ人の96%が「内容を信頼できる」と回答した一方、グラフなしの方を読んだ人のうち、同じように答えた人は67%にとどまった。
4. 自分を信じる
「自信」ほど、知性を思わせるものはない。その人が自分自身を信じているかどうかは、他人の目からも分かる。過去の調査でも、自分を信じることは認知的作業におけるその人のパフォーマンスを向上させることが分かっている。一方、自己不信はパフォーマンスに悪影響を与える。自信のなさもまた、他人の目からは明らかであり、その人の知性に対する評価を下げる。人から信じてもらいたければ、まずは自分自身を信じることだ。