アプリ分析会社のSensor Towerによると、iMessage対応アプリの増加率は、昨年9月から10月にかけてが116%、12月も65%と高かったが、今年1月から2月にかけてはわずか9%にとどまったという。iMessage App Storeがリリースされた当初、デベロッパーやアナリストらは数十億ドル規模のプラットフォームになると大きな期待を寄せていた。
アップルが目標にしていたのは、モバイル決済やゲーム、広告などで大きな収益を上げている中国のメッセージングプラットフォームのWeChatだ。中国のスマホユーザーは、用途別にアプリをダウンロードすることなく、WeChat上でタクシーの配車やモバイル決済など、あらゆるサービスを利用することができる。
アップルは、iMessageをWeChatのようなプラットフォームに育てるシナリオを描いていたと思われるが、現段階では狙い通りには進んでいない。
一方で、アップルにとっては将来に期待が持てるデータもある。Sensor Towerによると、iMessage対応アプリの数は現在5000個で、App Storeがリリースされた2008年のiOSアプリの数と同じだという。今後、iMessage App Storeが再び盛り上がりを見せるかもしれないが、WeChatのようなプラットフォームになるまでにはまだ当分時間を要するだろう。