・人工知能(AI)とビッグデータ
ビッグデータはデジタル界において極めて重要な存在であり、医療もその例外ではない。ビッグデータを活用して、自動でリスク要因を特定し、予防措置を講じることが可能なのだ。
さらに、医療分野のIoT(IoMT)の台頭によって、モバイル機器やウェアラブル機器が連携し、総合的な治療記録が作成されるようになっている。そして医療サービス提供者が、どこからでもその情報にアクセスできるようになっている。こうしたデータを蓄積し、研究に生かすことで、国全体・地域全体の医療トレンドを予想することもできる。
・患者のエンパワーメント
これまでに挙げた全ての要素が、医療分野における新たなトレンドにつながっている。それが、「患者の権利拡大」だ。
これまでの医療は、高い治療費や待ち時間の長さと結びつけて考えられていたが、今主導権を握っているのは患者の方だ。質の高い医療サービスへのアクセスが改善され、全体的な満足度も以前より高くなっている。デジタルプラットフォームに容易にアクセスすることのできる人々にとって、期待のできる傾向といえるだろう。