ビリオネアの数は昨年の1810人から13%増えて2043人となり、同番付史上初めて2000人を超えた。ここ1年で資産額が増加した人の数は、減少した人の3倍に達している。
今年の番付では、資産総額を昨年の750億ドルから860億ドル(約9兆7000億円)に増やしたビル・ゲイツが、4年連続かつ過去23年間で18回目となる首位に輝いた。
1年で資産が最も増えたのはアマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾスで、増加幅は276億ドル、資産総額は728億ドルとなり、番付順位は昨年の5位から自身初の3位へと上昇した。
増加幅が2番目に大きかったのはウォーレン・バフェットで、資産額を昨年から148億ドル増やし、スペイン衣料品大手ザラの創業者アマンシオ・オルテガから2位の座を奪還した。オルテガは資産を43億ドル増やしたものの、周囲の勢いには追いつけず、4位に転落した。
フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグは、資産を昨年から114億ドル増やし、初の5位に浮上。一方、かつて世界一の富豪だったメキシコのカルロス・スリム・ヘルは6位に転落し、トップ5入りを12年ぶりに逃した。
今年の新顔は195人。うち最多の出身国は中国で76人、2番目に多かったのは米国の25人だった。40歳未満のビリオネアの数は、加齢や資産減少により昨年の66人から56人に減少した。
モバイル決済サービスを提供するストライプ(Stripe)を創業したコリソン兄弟の弟、ジョン・コリソン(26)は、初登場かつ最年少でのランク入りを果たした。20代のビリオネア起業家はこの兄弟を含めわずか4人で、残り2人はスナップチャットの運営企業スナップの共同創業者、エヴァン・スピーゲルとボビー・マーフィーだ。
今年は15人の女性起業家が初のランク入りを果たし、うち14人がアジア太平洋地域出身だった。これには、日本の女性起業家で初のビリオネアとなった人材派遣会社テンプスタッフの創業者、篠原欣子名誉会長が含まれている。
ビリオネアの数が最も多かった国は今年も米国で、昨年の540人から565人に増加。2位は中国本土の319人、3位はドイツの114人、4位はインドの101人。日本からは33人が入った。