約2000人を対象に同社が実施した調査の結果によると、男女共に収入と負債額の差が非常に大きい(借金が極めて少ない)人の方が、借金が多い人よりも魅力的だと異性から判断された。
調査ではまず、複数の男性と女性の顔写真を異性の回答者に見てもらい、写真の印象だけでどの程度の魅力を感じるか数値で評価してもらった。その後、顔写真の人たちの収入と借金(いずれも仮定の金額)を伝えた上で、改めて「魅力度」を尋ねた。
男性の場合、借金が収入の半額以下だということが分かった場合にのみ、顔だけの印象より魅力度が上昇した。借金と収入がほぼ同額だと分かった場合には、男性の魅力度は見た目だけの場合より大幅に低下した。一方、女性は借金の額によって魅力度が大きく変化することはなかった。ただ、借り入れが多額に上った場合には、わずかながら評価が下がった。
女性は「働き方と収入」を重視
調査では、女性の回答者の約65%が「男性がどのような雇用形態で就業しているかは極めて重要」との考え方を示した。男性で同様に答えた人は、32%だった。
また、低所得者層の人たちには異性の魅力を家計状況によって判断する人が少ない傾向が見られた。だが、収入が増えるにつれてその傾向には変化が見られ、年収およそ7万5001ドル(約864万円)を境に、借金を理由に異性を「魅力的ではない」と答える人が半数を超えた。
長期的な交際の可能性について尋ねた質問では、「借金の有無と交際の継続には関係がない」と回答した人が大半を占めた。だが、「借金を抱えた人との結婚を考える可能性がある」と答えた人はかなり少ない数にとどまった。
これらの結果から明確にいえることとして、レンディングトゥリーの関係者は、「結婚してから借金を減らそうと考えてはいけない」と述べている。また、「借金があることをパートナーに隠してはいけない」という。
一方、中には「良い借金」と見なされる負債もあることが分かった。例えば、奨学金などは借り入れであっても、クレジットカードの負債などに比べて異性に悪い印象を与えていなかった。「無責任な行動だと判断されるのは、奨学金や住宅ローンなど以外の借り入れだ」
全体として、今回の調査で明らかになったのは、パートナー候補の借金は男性よりも女性にとって、より大きな問題だということだ。前出の関係者は、「調査結果が男女の社会的な役割について、何を示しているのかは判断できない」としながらも、「女性の方が、パートナーの雇用形態や収入をかなり重視していることは明らかだ」と説明している。